2025年春節ガラで中国伝統オペラの名作披露 京劇と花木蘭が登場 video poster
2025年の春節(旧正月)を祝う中国の大型テレビ番組「2025年春節ガラ」で、京劇や豫劇などの伝統オペラの名作が披露され、数億人の視聴者に古典の世界が届けられました。
数億人が見る春節ガラで伝統オペラが存在感
火曜日の夜に行われた2025年春節ガラでは、中国各地の伝統オペラを代表するアーティストたちが登場し、クラシックな演目を次々と演じました。華やかなバラエティ色の強い番組の中で、伝統芸能がしっかりと存在感を示した形です。
この春節ガラは、中国メディアグループ(China Media Group)が主催する国民的番組で、毎年、国内外で数億人が視聴するとされます。家族がテレビの前に集まり、新年を迎える象徴的な時間帯に、古典オペラが選ばれたことには、伝統文化を次世代へとつなぐ狙いも感じられます。
京劇『定軍山』 老将・黄忠の勝利を熱演
ステージでは、馮冠博(Feng Guanbo)さんらが京劇の名作『定軍山(The Battle of Mount Dingjun)』を披露しました。この作品は、三国時代に蜀の武将・黄忠が戦いに勝利する場面を描いた物語です。
高齢の将軍である黄忠が、なおも最前線に立ち、大きな戦果を上げる姿は、年齢を超えた勇気と忠義の象徴として表現されます。京劇特有の力強い歌声や、誇張された所作、緊張感ある立ち回りによって、歴史物語の一場面が鮮やかによみがえったといえます。
豫劇『花木蘭』 親に代わって出陣するヒロイン
一方、豫劇の舞台では、王慧(Wang Hui)さんが『花木蘭(Hua Mulan)』を演じました。物語は、父親の代わりに軍に志願し、兵士として戦場に立つ女性・木蘭を主人公としています。
家族を思う気持ちと、国を守る責任の間で揺れながらも、自ら決断して行動する木蘭の姿は、時代を超えて共感を呼ぶテーマです。伝統オペラの形式を通じて、勇気や献身といった普遍的な価値が表現され、現代の視聴者にも分かりやすく伝えられました。
異なるジャンルの競演が示すもの
今回の春節ガラで印象的だったのは、京劇と豫劇という異なるジャンルのオペラが、同じ舞台で紹介された点です。番組では、さまざまな伝統オペラのアーティストが集まり、それぞれが代表的な演目を披露しました。
- 歴史上の英雄や武将を描く作品(『定軍山』)
- 家族や個人の選択を描く物語(『花木蘭』)
このように、異なる物語世界と表現スタイルが一夜に凝縮されることで、視聴者は中国の伝統文化の多様さと奥行きを、一度に味わうことができます。
日本の視聴者にとっての見どころ
日本からこのニュースを見ると、春節ガラは「中国版・国民的年越し番組」として映りますが、その中で伝統オペラが重要な位置を占めている点は、文化政策や社会の関心を読み解くヒントにもなります。
伝統オペラを見るとき、次のようなポイントに注目すると世界が広がります。
- 物語:どのような歴史や人物を描いているのか
- 歌と台詞:声の出し方やリズムが、人物の性格や立場をどう表現しているか
- 身振りや衣装:最小限の舞台装置の中で、どのように場面転換や感情が示されているか
2025年春節ガラでの『定軍山』と『花木蘭』は、まさにこうした伝統オペラの魅力が凝縮された舞台でした。年末の今、あらためて一年を振り返るとき、数億人が同じ物語を共有するこうした時間は、文化が社会をゆるやかにつなぐ力を象徴していると言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








