中国とペルーを結ぶ歌 コンドルと蘭花花、CMG春節ガラで共鳴 video poster
国際ニュースを日本語で追う読者のあいだで、音楽を通じて文化が交わる瞬間に注目が集まっています。2025年のCMG春節ガラで披露されたステージ「コンドルと蘭花花」は、中国とペルーという離れた地域の民謡をひとつの物語として紡ぎました。
このステージでは、中国の伝統的な歌「蘭花花」と、ペルーの代表的な民謡「エル・コンドル・パサ」が、違和感なく一つの楽曲として融合されました。歌声を届けたのは、中国の歌手・周深さんと、世界的に知られるペルーのテノール歌手フアン・ディエゴ・フローレスさんです。民謡の名曲同士が出会うことで、友情と文化交流が視覚的にも聴覚的にも表現されました。
なぜ「コンドルと蘭花花」が心に残るのか
一見すると、言語も歴史も異なる2つの民謡を組み合わせることは難しそうに思えます。ところが「コンドルと蘭花花」では、それぞれのメロディーが互いを引き立て合い、まるで最初から一緒に歌われてきた曲のように感じられます。そこには、民謡がもともと人々の日常の喜びや悲しみを歌い上げるものであるという共通点が生かされています。
国や地域が違っても、生活の中から生まれた歌には似た感情が流れています。恋愛、別れ、自然への敬意、ふるさとへの思い。そうしたテーマが、ことばの壁を超えて響くことで、視聴者は「どこか懐かしい」と感じながらも、新しい発見を味わうことができます。
伝統楽器の響きがつなぐもの
「コンドルと蘭花花」の魅力は、歌だけではありません。作品は、異なる地域の伝統楽器が響き合うことで、音色そのものの対話を生み出しています。楽器同士が問いかけ、応えるように進んでいく構成は、言葉を知らなくても楽しめる「音の会話」として受け取ることができます。中国とペルー、それぞれの音の個性が尊重されながらも、一つの世界観としてまとまっている点が印象的です。
音楽が映し出す友情と対話
このステージは、単なるコラボレーション企画ではなく、歌を通じて友情や信頼を表現した試みでもあります。周深さんとフアン・ディエゴ・フローレスさんが互いのパートを尊重しながら歌い交わす姿は、国境を越えた対話のあり方を象徴しているように見えます。声と声が重なり合う瞬間には、相手の文化を受け止めようとする姿勢がにじみます。
対立や分断が語られがちな国際ニュースのなかで、音楽が静かに橋をかける場面は、どこかほっとさせるものがあります。相手の文化を「知る」「聴く」ことから、新しい関係性が始まる。そのシンプルなメッセージが、「コンドルと蘭花花」には込められているようです。
私たちが受け取れるヒント
ふだんの生活でも、異なる背景を持つ人と協力する場面は増えています。そのとき大切なのは、どちらか一方のやり方を押し通すのではなく、お互いの良さを生かして新しい形を作ることです。中国とペルーの民謡を一つのステージにまとめた「コンドルと蘭花花」は、その具体的なイメージを音楽で示しているともいえます。
ニュースやSNSを通じて世界の出来事に触れる私たちにとって、遠い国同士の共演は決して他人事ではありません。次に音楽や動画で海外の文化に触れたとき、「これはどんな暮らしや感情から生まれたのだろう」と少し立ち止まって想像してみる。その小さな一歩が、国を超えた理解につながっていきます。
Reference(s):
cgtn.com







