2025年春節、中国本土映画が席巻 大作とIP作品が業界にもたらした自信 video poster
2025年の春節(中国の旧正月)シーズン、中国本土の映画館では大作と人気IP作品が相次いで公開され、中国制作の映画が全国のスクリーンをほぼ独占する形となりました。中国映画産業を分析するSun Yanbin氏は、年初にこうした作品群が並んだことが「今年の業界全体に自信を与えた」と話し、国際ニュースとしても注目されています。
2025年春節、「映画館へ行く」が家族行事に
春節の連休に家族で映画館へ行くことは、中国本土ではすでに一つの年中行事として定着しつつあります。今年の春節も例外ではなく、多くの人が親族や友人とともに映画館を訪れました。
Sun Yanbin氏自身も、春節シーズンに公開された6作品のうち5作品を、わずか2日間で鑑賞したといいます。このエピソードは、春節興行がいかに生活に溶け込み、同時に新作映画が「まとめて投入される」重要な時期になっているかを象徴しています。
Sun Yanbin氏「大作とIPが年初の自信に」
CGTNのCen Ziyuan記者による報道によれば、2025年の春節シーズンには、いわゆるブロックバスター(大作)とシリーズ映画がラインナップの中心となりました。Sun Yanbin氏は、こうした展開が映画産業にもたらした意味を次のように整理しています。
- 大型予算の作品が年初から投入され、興行の「勢い」をつくった
- 映画シリーズや人気IP作品が観客の期待を事前に高めた
- 結果として、2025年の映画市場に対する業界の自信が強まった
ここで言うIPとは、漫画や小説、ゲームなどの人気コンテンツと、その「知的財産」に基づいて制作された作品群を指します。観客にとっては、すでに馴染みのあるキャラクターや世界観がスクリーンに登場することで、作品を選びやすくなるという効果があります。
中国制作作品が中国本土のスクリーンを支配
Cen Ziyuan記者のリポートは、今年の春節シーズンに、中国制作の映画が中国本土の映画館を文字通り埋め尽くした様子を伝えています。全国のスクリーンで、国内制作の大作・シリーズ作品が主要な上映枠を占めたのです。
これは、単に「自国作品が多い」というレベルを超えた現象だとみることもできます。観客が春節に求める「家族で楽しめるエンタメ」と「話題性の高い新作」の両方を、中国制作の作品が提供しているためです。
なぜ中国制作作品が中心なのか
中国制作の映画が春節の興行を主導している背景には、いくつかのポイントがあると考えられます。
- 家族や友人と共有しやすい、身近な文化や笑いを扱った作品が多い
- シリーズ化やIP化により、「続きが見たい」という動機付けが強い
- 春節という「一年のスタート」にふさわしいスケール感の大作がそろっている
こうした要素が重なり、中国本土では春節になると「まずは中国制作の話題作からチェックする」という観客の行動パターンが強まりつつあるといえます。
業界にもたらされた「2025年への自信」
Sun Yanbin氏が強調するのは、春節シーズンの好調さがもたらす「業界の心理面」への影響です。年初の興行が堅調であればあるほど、映画会社や制作チームは一年を通じた作品づくりや投資に前向きになりやすくなります。
2025年の春節で、大作やIP映画が観客を引きつけ、中国制作作品が全国のスクリーンを席巻したことは、次のような形で映画産業にプラスに働いたと考えられます。
- 長期的なシリーズ企画や、世界観を広げるスピンオフ作品への意欲が高まる
- 技術面・表現面で新しい挑戦をする余地が生まれる
- 配給・興行側も、新たな公開スケジュールやシーズン戦略を描きやすくなる
2025年も終盤に差しかかる今、春節シーズンのスタートダッシュが、その後の1年の空気感を形づくる「起点」となったことは、業界関係者の間で共有されている感覚だといえるでしょう。
日本の読者が押さえておきたいポイント
newstomo.comの読者にとって、この春節興行のニュースからどのような視点を持ち帰ることができるでしょうか。国際ニュースとしての意味合いは、単なる「他国のヒット」以上のものがあります。
- 大作とIP作品を軸に「年末・年始の映画シーズンをどう設計するか」という発想は、日本や他の国・地域の映画ビジネスにも通じる
- 中国本土で支持される物語やキャラクター像を知ることで、アジアのポップカルチャーの潮流を読み解くヒントになる
- 今後、日本でも配信や劇場公開を通じて、中国制作の春節映画に触れる機会が増える可能性がある
映画は、社会の空気や価値観を映す鏡でもあります。2025年の春節に中国本土のスクリーンを埋め尽くした大作やIP作品は、同時に「今の中国の観客が何を面白いと感じ、どのような物語に共感するのか」を映し出していると見ることもできます。
「読みやすいのに考えさせられる」春節映画のニュースとして
2025年の春節映画シーズンは、中国制作の作品が中国本土の映画館を支配し、大作とIP作品が年初の興行をけん引したという点で、映画産業にとって象徴的な出来事となりました。
Sun Yanbin氏の分析とCen Ziyuan記者のリポートは、「エンタメニュース」でありながら、映画産業の構造変化や観客の嗜好の変化を考える入り口にもなります。スクロールしながら読む何気ない国際ニュースの一つとして、こうした視点を頭の片隅に置いておくと、次に映画館へ足を運ぶとき、あるいは配信で海外作品を選ぶとき、少し違った見え方がしてくるかもしれません。
Reference(s):
Film analyst: More big productions and IPs on silver screens
cgtn.com








