春節とギトゥが重なる夜 Xizang・定日県で地震後の団らん video poster
春節とギトゥが重なる夜、Xizang・定日県のプレハブ住宅から
2025年1月28日、中国の春節前夜とXizangの伝統行事ギトゥの前夜が重なりました。地震で被災したXizang自治区定日県では、プレハブ住宅に集まった一家が、テレビの前で団らんしながら新しい年を迎えています。
テレビの前で迎えた、春節とギトゥの夜
今年の春節の大みそか、定日県のある一家は、仮設のプレハブ住宅の中で暖かい明かりに包まれていました。家族がそろって画面に見入っていたのは、中国で毎年放送される大型番組、2025年のSpring Festival Galaです。歌やダンス、コントが次々と披露されるこの番組は、春節の風物詩として広く親しまれています。
食卓には、Xizangの人びとになじみ深い料理ギトゥが並びました。家族は笑い声を交えながら番組を楽しみ、スープをすくい合いながら、地震後初めて迎える新しい年に思いを巡らせました。
ギトゥという一杯のスープに込められた温かさ
ギトゥは、小麦粉で作った団子にさまざまな具材を合わせる、ボリュームのあるスープです。定日県の食卓では、高地で育つハダカムギ(高地大麦)や、乾燥させたチーズ、ヤクの肉などが加えられ、滋味深い一杯に仕上がっていました。
素朴な食材をコトコトと煮込んだスープを囲みながら、家族や近所の人たちが集う時間は、それ自体がささやかな祝祭のようです。外の寒さとは対照的に、湯気の立つギトゥと団らんの声が、プレハブ住宅の中に温かさをもたらしていました。
画面に映る地震救援と、仮設住宅からの再出発
この夜、Spring Festival Galaの番組内では、地震救援や被災地の復興、被災者の再定住の様子も映し出されました。救援隊の活動や、新しい生活を始める人びとの姿が紹介されると、定日県の家族は静かに見入ったといいます。
現在、この家族が暮らすプレハブ住宅も、地震後の生活再建の一環として整備された場所です。画面越しに映る支援や再出発の物語は、遠いどこかの出来事ではなく、自分たちの日常と重なるものでした。そのため、復興や再定住の場面は、家族の胸に深く響きました。
「日常を取り戻す」という復興のかたち
被災地の復興というと、大規模なインフラ整備や建物の再建に目が向きがちです。しかし、定日県の一家のように、プレハブ住宅で家族がそろい、春節とギトゥを共に味わう姿は、「日常を取り戻す」というもう一つの復興の姿を映し出しています。
テレビ番組の中で紹介される救援活動や再定住のストーリーと、自分たちの食卓が同じ時間を共有すること。その重なりは、災害を経験した人びとが、支え合いながら新しい生活を築こうとしていることを静かに物語っています。
ニュースで追いたい、暮らしの断片
国際ニュースでは、大きな会議や経済指標が注目されがちです。一方で、定日県のプレハブ住宅でギトゥを囲む一家の時間は、地震という大きな出来事の「その後」を具体的な暮らしの断片として伝えています。
春節、Xizangの伝統行事ギトゥ、そして地震後の生活再建。この三つが交差した2025年1月28日の夜は、中国ニュースの一場面であると同時に、一つの家族が前を向いて歩き出す瞬間でもありました。
この記事のポイント
- 2025年1月28日、春節前夜とXizangの伝統行事ギトゥの前夜が重なった
- 定日県の地震被災世帯が、プレハブ住宅でギトゥを囲みながらSpring Festival Galaを視聴
- 番組内で紹介された地震救援や再定住の映像が、家族自身の経験と重なり、深い共感を呼んだ
- 一杯のスープと家族の団らんが、「日常を取り戻す」復興の姿を象徴している
Reference(s):
Residents of Dingri County celebrate Chinese New Year with gutu
cgtn.com








