中国の国連大使、米国の追加関税に反対 「貿易戦争に勝者なし」 video poster
米国が関税引き上げを決定したことに対し、中国の国連大使が国連本部で強く反対の姿勢を示しました。世界貿易機関(WTO)ルールと貿易戦争をめぐる国際ニュースとして、日本語で状況を整理します。
何が起きたのか:国連本部での発言
中国の国連常駐代表である傅聡(フー・ツォン)大使は、現地時間の月曜日、ニューヨークの国連本部で記者会見を行い、米国が決定した関税引き上げに反対する立場を明らかにしました。
この記者会見は、中国が国連安全保障理事会の議長国を務め始めたタイミングで開かれました。安全保障や平和問題を扱う安保理で議長国を担う節目に、貿易政策をめぐる中国の見解を発信したかたちです。
WTOルール違反と「貿易戦争に勝者なし」
傅大使は、米国による関税引き上げについて、世界貿易機関(WTO)のルールに反していると批判しました。また、貿易をめぐる対立が激しくなることに強い懸念を示し、次のようなメッセージを打ち出しました。
- 関税引き上げはWTOルールに違反していると主張
- 貿易戦争に勝者はいないと強調
WTOは、加盟している国や地域のあいだで公平な貿易ルールを定める国際機関です。一方的な関税引き上げが続けば、ルールにもとづく貿易よりも、力関係による対立が前面に出やすくなります。
傅大使の「貿易戦争に勝者はいない」という指摘は、関税の応酬が続けば、最終的には企業や家計、そして世界経済全体が打撃を受ける、という見方を示したものだといえます。
なぜ今、この発言がニュースになるのか
2025年12月現在、世界の経済や金融市場は、小さな政策変更でも敏感に反応しやすい状況が続いています。そうした中で、大国による関税引き上げは、世界の貿易ルールの方向性を左右しかねない問題として受け止められます。
今回、国連本部という多国間の場で、中国の国連大使が米国の関税政策に反対し、WTOルールの尊重を強調したことは、次のような意味を持つと考えられます。
- 二国間の対立にとどまらず、国際ルール全体への影響を強調したこと
- 安保理の議長国を務めるタイミングで、通商分野でも多国間主義の重要性を訴えたこと
- 貿易戦争では誰も得をしないというメッセージを、国連という場から発信したこと
日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、関税や貿易ルールの話題は、一見遠いようでいて、実は日々の物価や雇用にも影響しうるテーマです。
私たちの暮らしへの影響とこれからの視点
関税の引き上げは一般的に、輸入品の価格を押し上げ、企業のコスト増につながりやすいとされています。その負担の一部は、最終的に製品やサービスの価格に反映され、消費者の支出にも影響を与える可能性があります。
日本でも、家電製品、衣料品、日用品など、多くの製品が国境をまたぐサプライチェーン(部品や製品の供給網)の上に成り立っています。大国同士の関税政策が変化すれば、その波は、時間差を伴いながらも私たちの生活に届きます。
今回の傅大使の発言は、貿易摩擦が激しくなる局面でこそ、国際ルールにもとづく枠組みと対話をどう位置付けるか、という問いを投げかけています。関税による圧力と、多国間協調による解決のどちらを重視すべきか、読者のみなさん自身の視点を更新するきっかけにもなりそうです。
今後、米国の関税政策や、それに対する各国の反応、そしてWTOの役割がどのように議論されていくのか。引き続き国際ニュースをフォローしながら、世界の動きと自分たちの暮らしのつながりを考えていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








