国際ニュース:中国の最新洋上風力設置船、第四世代で作業速度3割向上 video poster
中国東部の江蘇省南通市で、世界最新世代にあたる第四世代の洋上風力タービン設置船2隻が引き渡されました。風や波に強く、従来の第三世代船に比べてタービンの設置速度が約3割向上するとされ、中国本土の洋上風力発電の拡大に向けた大きな一歩となります。
南通で引き渡された第四世代設置船とは
今回引き渡されたのは、中国が独自に開発した第四世代の風力タービン設置船2隻です。建造地は中国東部・江蘇省の南通市で、いずれも自走できる自航式の船として設計されています。
第四世代の設置船は、世界でも最新の仕様とされ、次のような特徴があります。
- 強い風や高い波にも耐えられる設計で、悪天候時でも作業可能な時間が増える
- 第三世代船と比べてタービンの設置速度が約30%向上し、工期の短縮が期待できる
- 自ら航行できるため、作業海域への移動や位置取りの自由度が高まり、運用の柔軟性が増す
こうした性能により、遠方の海域や条件の厳しい海での洋上風力発電設備の建設が、これまでより効率的かつ安定して行えるとみられます。
中国の洋上風力発電能力に何が変わるのか
今回の設置船の引き渡しは、中国の洋上風力発電の開発能力が新たな段階に入ったことを象徴しています。より短い期間で多くのタービンを設置できるようになれば、海上の風力発電所の開発ペースは加速します。
洋上風力発電は、陸上に比べて風が強く安定していることから、大規模な再生可能エネルギーの供給源として期待されています。一方で、海の上で巨大な風車を設置・保守するには高度な船舶と技術が不可欠です。第四世代の設置船は、そのボトルネックの一部を解消する役割を担います。
中国本土がこうした先進的な設置船を自国開発で運用できるようになることは、自前の技術と設備で洋上風力を拡大していく基盤づくりにつながります。
アジアと日本への示唆
アジア各国でも、洋上風力発電は今後の電源多様化と脱炭素の柱として注目されています。中国本土で第四世代の設置船が動き出すことは、同地域の技術水準やコスト水準に少なからず影響を与える可能性があります。
日本でも洋上風力の導入拡大が議論されるなか、設置船を含むサプライチェーンをどのように整備していくかは重要なテーマです。今回の動きは、アジアの近隣国がどのように再生可能エネルギーのインフラを整えているのかを考える一つの手がかりになるでしょう。
今後の注目ポイント
- 第四世代設置船が、どの海域でどの程度の規模の洋上風力プロジェクトに投入されていくのか
- 作業効率の向上が、洋上風力発電の建設コストにどのような影響を与えるか
- アジア地域全体で、洋上風力発電と関連技術の協力や競争がどのように進むか
洋上風力発電は、世界的なエネルギー転換の中で存在感を高めています。今回のような設置船の進化は、海の上で電気をつくるスピードとスケールを左右する重要なピースの一つだと言えます。
Reference(s):
cgtn.com








