中国第14次五カ年計画の最終年:開放型経済と現代的ガバナンスを読む video poster
2025年は、中国の第14次五カ年計画(2021〜2025年)の最終年です。今回は、その中核にある「開放型経済」と「現代的ガバナンス」という2つの柱を、日本語でわかりやすく整理します。
第14次五カ年計画とは何か
第14次五カ年計画は、2021年から2025年までの5年間にわたる、中国の中長期的な発展の方向性を示す計画です。2025年はその締めくくりの年であり、これまでの取り組みを総括し、次の段階につなぐ節目となっています。
その中でも「開放型経済」と「現代的ガバナンス」は、計画全体を貫く重要なキーワードとして位置づけられています。国際経済やデジタル化が加速する中で、中国本土(中国)がどのように世界と関わり、社会を運営していくのかを考えるうえで欠かせない視点です。
柱の一つ「開放型経済」とは
「開放型経済」と聞くと、関税の引き下げや貿易自由化をイメージしがちですが、近年はそれだけではありません。より広い意味で、次のような特徴を持つ経済のあり方を指す言葉として使われています。
- モノやサービスだけでなく、データや人材、資本の往来も視野に入れた国際的なつながり
- 国内ルールと国際ルールの調和を意識した制度づくり
- 企業にとって予見可能性の高いビジネス環境の整備
第14次五カ年計画で「開放型経済」が柱とされていることは、こうした方向性を重視しつつ、世界との関係を長期的に設計しようとする動きとして理解できます。
日本やアジアの企業にとっては、サプライチェーン(供給網)の再構築や新しい市場機会を考えるうえで、中国本土の開放の進め方が重要な前提条件になります。その意味で、2025年という最終年は、これまでの流れを振り返りながら、次の五カ年の方向を読むうえで注目すべきタイミングだと言えます。
もう一つの柱「現代的ガバナンス」とは
もう一つの柱である「現代的ガバナンス」は、直訳すれば「現代的な統治」や「現代的な社会運営」です。ここには、デジタル技術の活用や制度の整備を通じて、行政や社会の運営を効率的かつ安定的にしていこうという発想が含まれます。
具体的には、一般論として次のような方向性が「現代的ガバナンス」という言葉に込められることが多いです。
- データに基づく政策立案(エビデンスベースの政策)
- オンライン手続きなど、行政サービスのデジタル化
- 公共サービスの質を高めるための制度設計
- 危機管理や感染症対策など、リスクへの迅速な対応力
第14次五カ年計画の文脈では、「開放型経済」を支える基盤として「現代的ガバナンス」が位置づけられていると考えられます。経済だけを開いても、制度面の整備が追いつかなければ、企業や市民にとっての安心感は高まりにくいためです。
2025年という最終年に何を見るか
では、第14次五カ年計画の最終年である2025年の今、どのようなポイントに注目するとよいのでしょうか。国際ニュースを追う際の視点として、次の3つを挙げておきます。
- 「開放型経済」という言葉が、貿易、投資、デジタル分野など、どの領域で使われているか
- 「現代的ガバナンス」が、行政改革やデジタル化、法制度の整備など、どのテーマと結びついて語られているか
- 2021〜2025年の5年間で打ち出された取り組みが、次の五カ年計画へどのようにつながっていくと説明されているか
こうした点を意識してニュースを見ていくと、中国本土の政策を単なる個別の出来事としてではなく、長期的なストーリーの中で位置づけて理解しやすくなります。
ニュースを読む私たちにとっての意味
第14次五カ年計画の最終年を迎えた今、「開放型経済」と「現代的ガバナンス」は、中国本土の今後5年、10年の方向性を考えるうえでのキーワードになっています。
日本の読者にとって重要なのは、賛否や是非を即断する前に、まずは「何がキーワードになっているのか」「どのような枠組みで政策が語られているのか」を把握することです。そのうえで、自分なりの問いや関心軸を持ってニュースをフォローすると、断片的な情報に振り回されにくくなります。
2025年の残りの期間、第14次五カ年計画をめぐる動きから、「開放」と「ガバナンス」をキーワードに、東アジアと世界のこれからを一緒に考えていきたいところです。
Reference(s):
China's 14th Five-Year Plan: open economy and modern governance
cgtn.com








