テックで変わる中国両会取材 CGTN記者とガジェットの力 video poster
中国の重要な政治会議である両会を現地から伝えるCGTNの記者ショーン・カレブズさんが、今年の取材で「すべての発言を理解できた」と話題になっています。その背景には、急速に進化した翻訳や文字起こしなどのテクノロジーがあります。
三度目の両会取材、鍵となったのはテクノロジー
CGTNのショーン・カレブズ記者にとって、2025年の中国の両会取材は3回目でした。これまでと大きく違ったのは、代表らが今後の計画を議論する一言一句を、その場で追えるようになったことです。
カレブズ記者にとって両会の取材は三度目ですが、代表たちが計画を議論する場面の一言一句を追えたのは今回が初めてだとされています。言語の壁がある国で政治を取材する際、ニュアンスまで正確に把握するのは簡単ではありません。それでも今回は、会場で交わされるやり取りをほぼリアルタイムで理解できたといいます。その変化を支えたのが、複数の必需品ガジェットでした。
リアルタイム翻訳と字幕が現場を変える
カレブズ記者を支えたガジェットは、最新の翻訳技術と音声認識技術を組み合わせたツールです。例えば、次のような機能を備えた機器が組み合わされています。
- 耳に装着するだけで発言を自動翻訳し、その場で聞かせてくれる同時通訳イヤホン
- 会場の音声をそのまま文字に起こし、画面上に字幕のように表示するアプリ
- 長時間の会議内容を短い要約にまとめてくれるAI要約ツール
こうしたガジェットを活用することで、記者は発言を聞き逃す不安が減り、その場でメモを取ったり、次に聞くべき質問を考えたりする余裕が生まれます。また、議論の流れをすぐに振り返ることができるため、締め切りの厳しいニュース現場でも、より正確で立体的な記事づくりにつながります。
国際ニュースをより生のまま伝える力
両会では、経済運営の方針や社会政策など、中国だけでなく世界にも影響するテーマが幅広く話し合われます。海外メディアにとって、その中身をできるだけ速く、そして正確に伝えることは重要です。
テクノロジーの助けを借りて、記者が現場の議論を細部まで把握できるようになれば、要人の発言だけでなく、代表らの具体的な提案や議論の流れも伝えやすくなります。結果として、視聴者や読者は、より生に近い形で中国の政策議論に触れることができます。
ニュースを受け取る私たちにも広がる選択肢
今回のエピソードは、報道の現場だけでなく、ニュースを受け取る私たち自身にとっても示唆的です。自動翻訳や字幕、音声読み上げなどの技術は、すでにスマートフォンやパソコンにも広く搭載されています。
- 海外メディアの動画に自動字幕をつけて視聴する
- 長い政策文書を要約ツールでざっと把握し、気になるところは原文を読み込む
- ライブ会見を翻訳付きで視聴し、自分なりのメモを残す
こうした使い方を組み合わせれば、言語の壁を越えて、より多くの一次情報に触れることができます。CGTNのカレブズ記者がガジェットの力で両会の議論を追いかけたように、私たちも身近なツールを使って、国際ニュースを一歩深く理解することができそうです。
読みやすさと考えるきっかけを両立させるには
便利なテクノロジーが広がる一方で、ニュースをどう受け止めるかは、やはり私たち自身に委ねられています。自動翻訳や要約はあくまで入り口であり、その先で、何が議論されているのか、どんな背景や利害があるのかを考える姿勢が欠かせません。
2025年の中国の両会を取材した一人の記者の体験は、テクノロジーが国際ニュースとの距離を縮めていること、そしてそれをどう生かすかが問われていることを、静かに教えてくれます。
Reference(s):
cgtn.com








