中国外務省「貿易・関税戦争に勝者なし」米国関税をけん制 video poster
米国が鉄鋼とアルミニウム輸入への新たな関税を打ち出したことに対し、中国外務省が「貿易や関税をめぐる戦争に勝者はいない」と警告しました。米中の貿易摩擦は、2025年の世界経済にどんな影響を与えるのでしょうか。
北京が米国の追加関税を批判
現地時間の水曜日に北京で行われた中国外務省の定例記者会見で、毛寧報道官は、米国のドナルド・トランプ大統領が発表した鉄鋼・アルミニウム輸入への最新の追加関税についてコメントしました。
毛報道官は、保護主義はどこにも行き着かず、貿易や関税をめぐる戦争に真の勝者はいないと述べ、対立ではなく対話による問題解決を呼びかけました。
さらに、中国は自国の正当な権利と利益を守るため、必要なあらゆる措置を取ると強調し、今後の対応を示唆しました。
鉄鋼・アルミ関税とは何か
トランプ大統領が打ち出したのは、海外から米国に輸入される鉄鋼とアルミニウム製品に対する追加関税です。名目上は国内の製造業や雇用を守ることを目的としていますが、貿易相手国との緊張を高める要因にもなります。
関税が引き上げられると、対象となる製品の価格は上昇し、企業や消費者の負担が増えます。輸出側の国や地域は、対抗措置として報復関税などを検討することが多く、結果として貿易戦争に発展するリスクがあります。
毛寧報道官が強調した勝者なき戦争
毛報道官の発言のポイントは、貿易と関税をめぐる対立が、関係する双方だけでなく、世界全体の経済にも悪影響を及ぼし得るという認識です。
具体的には、次のような影響が想定されます。
- 関税の上乗せによる原材料コストの増加
- 企業の投資意欲低下やサプライチェーンの混乱
- 市場の不透明感の高まりによる金融市場の変動
- 中長期的な成長率の押し下げ
中国側は、ルールに基づく多角的な貿易体制の維持が重要だと繰り返し述べてきました。今回も、保護主義ではなく協議と協力を通じて問題を解決すべきだという立場を改めて示した形です。
必要な措置とは何を意味するのか
毛報道官は、中国が自国の正当な権利と利益を守るため、必要なあらゆる措置を取ると表明しました。具体的な内容には踏み込みませんでしたが、これまでの事例からは、次のような対応が考えられます。
- 世界貿易機関などの枠組みを通じた協議や申し立て
- 影響を受ける産業や企業への国内支援策
- 一部品目に対する関税措置などの対抗策
ただし、中国側も世界経済やサプライチェーンへの影響を意識しており、必要な措置と同時に対話の余地を残すかたちで対応を探るとみられます。
日本とアジアにとっての意味
米中の貿易摩擦は、日本やアジアの企業にとっても無関係ではありません。鉄鋼やアルミニウムは、自動車や機械、建設など幅広い産業に欠かせない素材です。
サプライチェーンの多くは、米国、中国、アジア各国・地域をまたいで構築されています。どこか一つで関税が引き上げられれば、そのコストや不確実性は、最終的に日本企業や日本の消費者にも及ぶ可能性があります。
これから何を注視すべきか
今後の焦点は、米国が追加関税をどの範囲で実施するのか、中国がどのような必要な措置を選択するのか、そして両国が対話の場をどこまで確保できるかです。
貿易や関税は一見専門的な話に聞こえますが、物価や雇用、企業の投資など、私たちの日常生活にも直結します。保護主義か、開かれた貿易か。米中両国の動きは、2025年の世界経済の行方を占う重要なカギになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








