中国新型フリゲート艦「洛河」、黄海で実戦的訓練 video poster
中国人民解放軍海軍の新型フリゲート艦「洛河(らくが)」が、黄海で実弾を用いた実戦的訓練を実施しました。中国海軍の近代化を象徴する動きとして注目されています。
中国初の「054B型」フリゲート艦とは
「洛河」は、中国が独自に開発・建造した新世代のフリゲート艦「054B型」の1番艦です。排水量はおよそ5,000トンで、2025年1月22日に中国東部・山東省青島の軍港で中国人民解放軍海軍に就役しました。
フリゲート艦は、艦隊の護衛や対潜水艦戦、対空防御など、多用途に使われる中型の軍艦です。「洛河」はその中でも、最新技術を取り入れた多機能艦として位置づけられています。
黄海で実施された「実戦に近い」訓練
今回の訓練は、黄海海域で行われた実弾射撃を伴う実戦的な演習とされています。公表されている情報によると、「洛河」は実際に砲やミサイルを発射し、戦闘を想定したシナリオのもとで能力を確認しました。
こうした訓練には、以下のような狙いがあるとみられます。
- 新型艦のセンサーや射撃管制システムが、海上・空中の目標に対してどの程度機能するかを確認する
- 乗組員が新しい艦の運用に慣れ、複雑な状況での連携や判断力を高める
- 他の艦艇や航空機との共同運用を通じて、艦隊全体としての戦闘能力を検証する
ステルス性・指揮システム・火力統合の「三本柱」
「洛河」は、従来型のフリゲート艦と比べて、次の三つの分野で「ブレークスルー(飛躍的な進歩)」があったとされています。
1. ステルス技術の向上
艦の外形や構造を工夫し、レーダーに映りにくくするステルス技術は、現代の海軍艦艇にとって重要な要素です。「洛河」は船体形状や上部構造の配置を最適化することで、敵に探知されにくくなっているとみられます。
2. 戦闘指揮システムの高度化
戦闘指揮システムとは、各種センサーからの情報を集約し、目標の識別や攻撃の優先順位を判断する「艦の頭脳」にあたる仕組みです。「洛河」では、このシステムがアップグレードされ、より多くの情報をリアルタイムで処理できるようになったとされています。
3. 火力の一体運用(インテグレーション)
艦載砲、対空ミサイル、対艦ミサイル、対潜兵器など、さまざまな武器を一体的に運用できることも特徴です。これにより、複数の脅威に同時に対応しやすくなり、艦全体としての戦闘能力が高まると考えられます。
中国海軍の近代化と黄海の意味
「洛河」の就役と実戦的訓練は、中国人民解放軍海軍がここ数年進めてきた装備の近代化の一環といえます。アジアや世界の海洋では、多くの国と地域が新型艦艇の導入や海軍力の強化を進めており、中国もその流れの中で能力向上を図っています。
訓練海域となった黄海は、中国東部に位置し、商業航路や漁業などで重要な海域です。沿岸には主要な港湾や造船拠点もあり、中国にとって戦略的な意味を持つエリアといえます。
ニュースから読み取れるポイント
今回の動きを整理すると、読者が押さえておきたいポイントは次の通りです。
- 「洛河」は中国初の054B型フリゲート艦で、排水量約5,000トンの新世代艦
- 2025年1月に青島で就役し、その後黄海で実弾を伴う実戦的訓練を実施
- ステルス性、戦闘指揮システム、火力統合の三つで性能が大きく向上したとされる
- 訓練は、中国人民解放軍海軍の近代化と、周辺海域の安全保障環境の変化を映し出している
国際ニュースを追ううえでは、新しい兵器そのものだけでなく、どの海域で、どのような訓練が行われているのかを見ることで、各国の安全保障の優先順位や関心の方向が少しずつ見えてきます。
Reference(s):
China's new frigate Luohe conducts real-combat training in Yellow Sea
cgtn.com








