厦門−金門大橋が新工事段階へ スマート施工で空港アクセス改善へ前進 video poster
中国の沿岸都市・厦門で建設が進む「厦門−金門大橋」で、厦門側区間の海上工事が新たな段階に入りました。建設中の翔安空港と市内を結ぶこの橋は、完成すれば最も効率的なアクセスルートとなり、交通渋滞の緩和や移動時間の短縮が期待されています。
厦門−金門大橋とは何か
厦門−金門大橋は、全長17.34キロメートルの大規模な橋梁プロジェクトです。橋脚は全部で85基が計画されており、厦門市と、建設中の翔安空港エリアを直接結ぶ幹線として位置づけられています。
総投資額は約372.7億元(約51億5,000万ドル)とされており、地域の交通インフラとしてだけでなく、今後の経済成長を支える基盤整備としても注目されています。2025年12月時点でも工事は継続しており、段階的に建設が進められています。
初のプレキャスト橋脚の設置に成功
今回、新たな工事フェーズ入りの目印となったのが、厦門側区間での「初のプレキャスト橋脚」の据え付けです。プレキャスト橋脚とは、あらかじめ工場などで製作した橋脚部材を現場に運び、海上で設置する工法のことです。
今回吊り上げられた橋脚は重量約3,000トンに達し、巨大な部材を海上で正確に設置する高度な技術が求められました。この作業の成功により、海上部分の橋脚設置工事が本格化したといえます。
インテリジェント位置決めシステムで「人の勘」に頼らない施工へ
注目されるのが、橋脚の据え付けに用いられたインテリジェント位置決めシステムです。従来、人の目視や経験に大きく依存してきた位置決め作業を、自動化されたデジタル制御に置き換える仕組みです。
このシステムにより、次のような効果が期待できます。
- 数千トンクラスの橋脚を高い精度で所定の位置に設置できる
- 作業員の負担軽減と安全性の向上につながる
- 気象や海象の条件が変化する中でも、安定した施工品質を確保しやすい
巨大インフラ建設において、デジタル技術や自動化を活用する動きは世界的に広がっています。厦門−金門大橋の工事は、そうしたスマート建設の一例としても位置づけられそうです。
翔安空港への「最も効率的なリンク」に
この橋は、完成すれば厦門市と建設中の翔安空港を結ぶ最も効率的な交通ルートになるとされています。空港へのアクセスが改善されれば、ビジネスや観光など、さまざまな移動がスムーズになります。
とくに次のような効果が見込まれます。
- 市内中心部と空港間の移動時間の短縮
- 既存道路の渋滞緩和と交通の分散
- 貨物輸送の効率化による物流コストの削減
空港アクセスの改善は、都市の競争力を高める重要な要素です。厦門−金門大橋は、単なる橋ではなく、地域の人やモノの流れを変える「動脈」として期待されています。
地域経済と日常の移動に与えるインパクト
約372.7億元という大規模な投資が行われるこのプロジェクトは、建設過程だけでなく、完成後も長期にわたって地域経済に影響を与える可能性があります。
例えば、
- 空港周辺エリアの開発活性化
- 新たなビジネス拠点や物流拠点の形成
- 通勤・通学など日常の移動パターンの変化
といった変化が段階的に現れていくことが考えられます。インフラ整備が都市と周辺地域の関係性をどう変えていくのかは、今後も注目したいポイントです。
これからの注目ポイント
2025年12月現在、厦門−金門大橋は依然として建設中であり、今後も工事の進捗がニュースとなっていくとみられます。特に注目したいのは次のような点です。
- 残る橋脚の設置ペースと海上工事の安全管理
- 翔安空港側との接続道路や関連インフラの整備状況
- スマート施工技術のさらなる活用範囲の拡大
大型インフラは、完成した瞬間だけでなく、その後何十年にもわたり都市の姿を形づくります。厦門−金門大橋の建設の進み方や、完成後の運用のされ方は、インフラと都市づくりの関係を考えるうえでも、興味深い事例になっていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








