BYDがSuper e-Platform発表 5分充電で400km走行を目指す新EV基盤 video poster
5分で400km――BYDの新EVプラットフォームが示す次の一歩
2025年末のいま、電気自動車(EV)の国際ニュースでは「どれだけ速く充電できるか」が大きなテーマになっています。中国のEVメーカーBYDが最近発表した新システム「Super e-Platform」は、わずか5分の充電で400キロメートルの走行を可能にするとしており、充電時間の常識を揺さぶる動きとして注目されています。
Super e-Platformとは何か
BYDが公表したSuper e-Platformは、電気自動車の充電をガソリン車の給油並みに近づけることを狙った新しいEV基盤です。同社によると、このプラットフォームは次のような特徴を持つと説明されています。
- 約5分間の充電で400キロメートル走行可能な電力を供給
- ガソリン車の給油時間に匹敵するスピードを目標
発表の場で、BYDのWang Chuanfu会長は「私たちの目標はシンプルです。EVの充電をガソリンスタンドに立ち寄るのと同じくらい速くすることです」と語り、日常利用での利便性向上を強く打ち出しました。
ガソリン車に迫る「給電体験」への挑戦
電気自動車の議論では、航続距離と並んで「充電に時間がかかる」という点が、ユーザーが導入をためらう理由としてよく挙げられてきました。5分の充電で400キロメートルという数字が実現し、広く普及すれば、次のような変化が起きる可能性があります。
- 長距離ドライブでも、休憩ついでの短時間充電で移動を継続しやすくなる
- タクシーや配送など、稼働時間が長い車両のEV化が進みやすくなる
- 「充電待ち」を前提としたライフスタイルから、ガソリン車に近い運用感覚へのシフト
もちろん、技術の実力やコスト、車両価格への影響など、見極めるべき点はまだ多く残っています。それでも「充電は時間がかかるもの」という固定観念に挑む試みとして、国際ニュースの中でも象徴的なプロジェクトといえます。
中国各地で4,000カ所超のメガワット級充電ステーション計画
Super e-Platformを支えるのは車両側の技術だけではありません。BYDは、中国各地でメガワット級フラッシュ充電ステーションを4,000カ所以上整備する計画も明らかにしています。
大出力の急速充電ネットワークを全国的に展開する構想は、次のような点で重要です。
- 短時間充電の能力を、主要都市や高速道路網などで日常的に使えるインフラとして位置づけられるか
- 電力系統への負荷をどう抑え、安定供給と両立させるか
- 都市部と地方部でインフラ整備の格差をどこまで縮められるか
充電ステーション網の構築が進むかどうかは、Super e-Platformの価値を左右する重要なポイントになりそうです。
日本やアジアの読者にとっての意味
今回のBYDの発表は、中国国内のEV市場だけでなく、日本を含むアジアのモビリティ議論にも示唆を与える動きです。充電時間を大幅に短縮するアプローチは、次のような問いを投げかけています。
- 今後のEV普及で、航続距離と充電時間、どちらを優先的に伸ばすべきか
- 高速道路や都市部のインフラ整備を、どの程度のスピードと規模で進めるのか
- 個人のマイカーだけでなく、商用車や公共交通の電動化をどう設計していくのか
日本の読者にとっても、Super e-Platformは「海外でこうした実験が始まっている」という具体例として、自国の政策や産業戦略を考える手がかりになり得ます。
これから注目したいポイント
Super e-Platformとメガワット級フラッシュ充電ステーション構想は、電気自動車の利便性をめぐる国際的な競争が、次の段階に入ったことを示しています。今後、注目したいのは次の点です。
- 実際の市販車への搭載時期や、どの車種から導入されるのか
- 発表された5分充電・400キロメートルという性能が、実利用の条件でどの程度再現されるか
- 充電ステーション整備のペースと、利用料金の水準
EVを「選びやすい選択肢」にするには、車そのものの性能だけでなく、まち全体のインフラやエネルギー政策までを含めた設計が欠かせません。今回のBYDの動きは、その全体像を考えるうえで、2025年の重要な材料の一つと言えるでしょう。
Reference(s):
BYD unveils Super e-Platform with 5-minute charging for 400km range
cgtn.com








