雲南の花市場が熱い:中国国家主席が視察した世界第2の産地 video poster
中国・雲南省の花市場が、世界第2位の規模にまで成長していることをご存じでしょうか。中国の国家主席が雲南省を訪れ、麗江(リジャン)の花産業パークを視察したことで、地域の特色ある農業と国際的な花き産業の姿が改めて注目されています。
中国国家主席が雲南・麗江の花産業パークを視察
今回、中国の国家主席は雲南省麗江にある花産業パークを訪れ、地域の「特色ある農業」の一つとして花き産業の現場を確認しました。このパークは、バラやカラーなど切り花の大規模生産拠点として位置づけられており、中国国内だけでなく国際ニュースの観点からも注目すべき存在です。
視察は、地方の強みを生かした産業づくりを重視する姿勢の表れとも受け止められます。デジタルネイティブ世代にとっても、「地方×農業×物流」という組み合わせがどこまで成長産業になりうるのかを考えるきっかけになりそうです。
年間約3,956万本のバラ、国内シェア約9割という規模感
麗江の花産業パークの特徴は、その圧倒的な生産量と市場シェアです。
- 年間生産量:バラ約3,956万本
- カラー(カラーリリー)約90万本
- 中国国内市場の約90%をこのパークが占めるとされています
一つのパークがここまで高いシェアを持つのは、栽培技術だけでなく、流通や取引の仕組みがセットで整備されているからだと考えられます。日本の感覚からすると、「一大産地がほぼ市場を押さえている」状態であり、そのスケール感は想像以上です。
世界第2の花の産地・雲南を支える取引拠点
雲南省全体としても、花き産業は国際的な存在感を持っています。雲南は、アムステルダムに次ぐ世界第2位の花の生産地とされ、その取引の中心となっているのが昆明斗南(Kunming Dounan)です。
昆明斗南は、雲南産の花が国内外に向けて出荷される主要な取引拠点であり、地域経済を支えるハブになっています。オンラインで情報収集を行う読者にとっては、「世界の花市場」がアムステルダムだけでなくアジアにも広がっていることを示す象徴的な事例と言えるでしょう。
オークションと翌日配送がつくるスピード感
中国共産党雲南省委員会の王寧書記は、この花き産業を支える仕組みとして、次のポイントを強調しています。
- 10年以上続くオークション方式:花の価格を市場で決める公開入札の仕組みが定着
- 翌日配送の物流網:入札された花が、夜のうちに仕分けされ、翌日に各地へ届けられる体制
- 雲南ならではの気候:一年を通じて花の栽培に適した気候が、安定した供給を支えているとされています
王寧書記は、こうしたオークションシステムとスピーディーな物流、そして独自の気候条件が組み合わさることで、雲南の花き産業が国内トップレベルの地位を築いたとしています。
花は鮮度が命の商材です。夜に取引し、翌日に市場や小売店へ届く「スピード重視」のモデルは、日本の青果市場や花市場の仕組みとも通じる部分がありますが、その規模と集中度は雲南ならではと言えそうです。
気候条件が生む「雲南ブランド」
雲南省は標高が高く、日照時間や昼夜の寒暖差など、花の栽培に適した条件がそろっているとされています。王寧書記も、この「雲南特有の気候」が花産業の競争力の源泉だと指摘しています。
気候という「天然のアドバンテージ」に、オークション方式や翌日配送といった「制度」と「インフラ」が組み合わさることで、単なる地方産業ではなく、世界市場を見据えた花き産業へと発展している点が注目されます。
日本やアジアの読者が読み解きたいポイント
今回の雲南の事例は、日本を含むアジアの農業や地方経済を考えるうえでも示唆に富んでいます。
- 地域の強みをどう「産業」に変えるか:気候や地理といった条件を、どのようにビジネスモデルにつなげるのか
- デジタルと物流の掛け合わせ:オークションや配送網を高度化することで、市場規模を一気に広げられる可能性
- 「一つの拠点が市場を握る」構図:集約型モデルのメリットと、地域ごとの多様性をどう両立させるか
通勤時間やスキマ時間にニュースをチェックする読者にとっても、雲南の花き産業は「きれいな花」の話にとどまらず、農業、物流、デジタル取引を組み合わせたビジネスのケーススタディとして捉えることができます。
世界の花市場を動かす雲南の動きは、国際ニュースとしてはもちろん、日本の地方創生や農業ビジネスを考えるうえでも、今後注目しておきたいテーマです。
Reference(s):
cgtn.com








