ラスベガスのテスラ拠点で放火・銃撃、当局が「国内テロ」と認定 video poster
米ネバダ州ラスベガスで、電気自動車メーカー・テスラのサービスセンターが攻撃を受け、当局が「国内テロ」と位置づけた事件が起きました。企業施設への暴力行為が、なぜテロとして扱われるのかが改めて問われています。
事件の概要:5台の車両が放火と銃撃被害
今年3月18日未明、ラスベガスにあるテスラのサービスセンターが何者かに襲撃されました。現場では5台の車両が放火されただけでなく、銃で撃たれたことも確認されています。
容疑者とされる人物は、火炎瓶の一種であるモロトフカクテルと銃火器を使用したとされ、建物の正面ドアには「RESIST」という文字がスプレーで描かれていました。英語の「RESIST」は「抵抗する」という意味を持ち、何らかのメッセージ性を帯びた攻撃だった可能性がうかがえます。
当局が「国内テロ」とみなした理由
報道によると、このラスベガスのテスラ拠点への攻撃について、当局は「国内テロ(domestic terrorism)」として扱っています。
一般的に国内テロとは、自国の内部で発生し、政治的・社会的・イデオロギー的な目的のために、市民やコミュニティ、政府機関などに恐怖や圧力を与える暴力行為を指すとされています。今回、
- 火炎瓶や銃といった殺傷力の高い手段が用いられたこと
- 企業施設を狙った計画性のある攻撃であること
- 「RESIST」という強いメッセージが残されていたこと
といった要素が重なり、単なる器物損壊ではなく、社会に対する威嚇を伴う行為として判断されたとみられます。
企業施設が象徴的な「標的」になる背景
今回狙われたのは、テスラのサービスセンターという、日常的に従業員や顧客が出入りする場所です。こうした企業施設が攻撃の対象となる背景には、次のような文脈があると指摘されることがあります。
- 特定の企業や産業が、政治や社会をめぐる議論の「象徴」となりやすい
- 企業への攻撃は、ニュースになりやすく、メッセージを広く拡散させやすい
- インフラやサービス拠点を狙うことで、人々の日常生活に直接的な影響を与えられる
電気自動車やテクノロジー企業は、環境政策や労働問題、都市計画など、さまざまな社会課題と結びついて語られることが多くなっています。その分、象徴的な標的と見なされやすい面もあります。
「抵抗」と「暴力」をどう区別するか
建物に残された「RESIST」というメッセージは、何らかの「抵抗」の意思を示そうとした可能性があります。ただし、政治的・社会的な主張と、火炎瓶や銃撃といった暴力行為は明確に区別されるべきです。
民主社会では、
- 言論やデモなどの平和的な手段で意見を表明すること
- 暴力や破壊行為によって恐怖を与えること
は、本質的に異なる行為です。後者が「国内テロ」とみなされるのは、特定の相手だけでなく、社会全体に「次は自分かもしれない」という恐怖を広げてしまうからです。
私たちがこのニュースから考えられること
ラスベガスのテスラサービスセンターで起きた今回の事件は、日本から見ると遠い出来事のようにも思えます。しかし、いくつかの点で私たち自身の生活や議論ともつながっています。
- 企業の拠点や公共空間の安全を、どうやって守っていくのか
- 政治的・社会的な不満や異議を、暴力に頼らず表現するには何が必要か
- SNS時代に、象徴的な企業や施設が「メッセージの場」として利用されるリスクをどう捉えるか
事件の詳細や容疑者の背景など、続報によって見えてくるものは今後も変わっていく可能性があります。ただ、どのような主張であっても、暴力によって伝えようとする行為は社会を不安定にし、議論の土台そのものを傷つけてしまうという点は、あらためて共有しておきたい視点です。
Reference(s):
Las Vegas Tesla service center set on fire, labeled domestic terrorism
cgtn.com








