中国の宇宙天気監視網「メリージアン計画」第2期が稼働 世界最大規模に video poster
中国の国家宇宙天気監視網「メリージアン計画」の第2期が、2025年3月21日に国家検収を通過し、第1期と合わせて世界最大規模の宇宙環境観測ネットワークになりました。宇宙天気の観測能力を大幅に高める動きとして、国際ニュースの中でも注目されています。
国家宇宙天気監視網「メリージアン計画」とは
メリージアン計画は、中国が整備している国家レベルの宇宙天気監視ネットワークです。宇宙天気とは、太陽活動などによって宇宙空間や地球周辺の環境が変化する現象のことで、衛星通信や測位システム、航空機の運航、電力網などに影響を与えることがあります。
この計画では、地上に設置した観測ステーションや観測点から、宇宙空間や地球周辺の環境を継続的にモニタリングし、宇宙天気の変化を把握・解析することを目指しています。
第2期が3月に国家検収を通過 世界最大規模のネットワークに
メリージアン計画の第2期プロジェクトは、2019年に建設が始まりました。約6年をかけた整備を経て、2025年3月21日に国家レベルの検収手続きに合格し、第1期と並ぶ本格運用段階に入りました。
第2期では、次の設備が新たに追加されたとされています。
- 16の観測ステーション
- 58の観測ポイント
- 195セットの宇宙天気観測装置
これにより、第1期と第2期を合わせたメリージアン計画は、「世界最大の総合的な宇宙環境観測ネットワーク」となりました。単に観測点の数が多いだけではなく、広い範囲をカバーし、さまざまな種類の宇宙環境データを総合的に取得できる点が特徴といえます。
宇宙天気は私たちの生活とどう関係するのか
宇宙天気というと、日常生活からは少し遠い話に聞こえるかもしれません。しかし、デジタル技術に依存した現代社会では、その影響は決して小さくありません。宇宙天気が乱れることで、例えば次のような分野に影響が出る可能性があります。
- 衛星通信:テレビ放送、衛星電話、データ通信などの品質低下
- 測位システム:カーナビやスマートフォンの位置情報の精度低下
- 航空:高緯度ルートを飛ぶ航空機の通信・運航計画への影響
- 電力網:強い磁気嵐が送電網に負荷をかけるリスク
こうしたリスクを事前に察知し、影響を最小限に抑えるためには、宇宙天気を常時監視し、予測する体制が重要です。今回のメリージアン計画第2期の稼働は、その一環として宇宙環境の「見える化」を進める動きといえます。
中国の取り組みが示す、宇宙インフラ時代の現実
第2期の整備で観測ステーションや観測装置を大規模に増設したことは、宇宙を巡る競争というよりも、宇宙インフラが社会の基盤になりつつある現実を映し出しています。通信、測位、地球観測など、宇宙を使ったサービスが増えるほど、その安全運用を支える「見張り役」としての宇宙天気監視の重要性は高まります。
宇宙天気は国境を越えて地球全体に影響するため、各国・各地域の観測ネットワークが充実することで、データや解析結果の共有、早期警戒の高度化につながる可能性もあります。
読者にとってのポイント
今回のニュースから、押さえておきたいポイントを整理すると次の3つです。
- 中国のメリージアン計画第2期が検収を通過し、第1期と合わせて世界最大規模の宇宙環境観測ネットワークになったこと
- 2019年からの建設で、16の観測ステーション、58の観測ポイント、195セットの観測装置が新たに導入されたこと
- 宇宙天気の監視強化は、衛星通信や測位システムなど、私たちの日常生活を支えるインフラの「見えない安全装置」として重要になっていること
スマートフォンやオンラインサービスに囲まれた日常の裏側で、どのようなインフラが整備されているのか。このニュースをきっかけに、宇宙と私たちの生活のつながりを一度立ち止まって考えてみるのも良さそうです。
Reference(s):
China expands world's largest space weather monitoring network
cgtn.com








