胡蝶蘭ブームが中国農村を後押し 山西省・大同市郊外で新たな成長エンジン video poster
全国的な胡蝶蘭ブームが広がるなか、中国北部・山西省大同市郊外の農村で、花き産業が地域経済の新たなエンジンになりつつあります。今年2月以降だけで4万2000株を販売する胡蝶蘭(moth orchid)のプランテーションは、農村の風景と働き方を静かに変えています。
大同市郊外に広がる「胡蝶蘭の海」
山西省大同市郊外にある胡蝶蘭の栽培施設は、ハウス内いっぱいに豊かな香りが広がり、鮮やかな色の花々が一斉に咲き誇っています。赤やピンク、黄色など多彩な胡蝶蘭が並ぶその光景は、「花の海」と表現されるほどだとされています。
現在は出荷のピークシーズンを迎えており、このプランテーションからは1日あたり8000株を超える胡蝶蘭が出荷されています。中国全土で高まる需要に応えるかたちで、各地の市場や販売拠点に送り出されています。
オランダ企業との提携で60種以上のレア品種
このプランテーションの特徴は、海外の育種企業との連携です。オランダの育種会社と提携し、珍しい品種を含む60種類以上の胡蝶蘭を導入しています。色や花びらの形が異なる多様な品種をそろえることで、消費者のさまざまな好みに応えられる体制を整えています。
こうした国際的なパートナーシップは、地方にいながらにして世界水準の品種や栽培技術にアクセスできることを意味します。結果として、単に量を増やすだけでなく、付加価値の高い花を安定して供給することが可能になります。
今年2月以降4万2000株 農村経済の新たな柱に
今年2月以降、このプランテーションから出荷された胡蝶蘭は合計4万2000株に達しています。1日8000株を超える出荷が続くピークシーズンと相まって、地域経済にとって重要な産業へと成長しつつあります。
胡蝶蘭は観賞用植物の中でも高い人気を誇る存在で、安定した需要が見込めれば、生産者にとって大きな収入源になります。栽培、管理、選別、梱包、物流といった一連の工程には多くの人手が必要なため、農村地域での雇用機会の創出にもつながると見られます。
胡蝶蘭ブームが映す、中国農村のいま
2025年の中国では、農村地域で付加価値の高い作物や花きを育てる動きが広がっています。胡蝶蘭のような観賞用植物は、その象徴的な例の一つです。山西省大同市郊外の事例は、次のような流れを示しています。
- 海外企業との連携による品種・技術の高度化
- 全国的な需要の高まりを捉えた安定供給
- 農村での新たな雇用と収入源の創出
国際ニュースの視点から見ると、この胡蝶蘭プランテーションは、「農業」と「グローバルなサプライチェーン」が結びつく現場でもあります。一つひとつの花の裏側で進む農村の変化は、今後の地域経済や暮らし方を考えるうえで、静かだが示唆に富む動きと言えるでしょう。
通勤時間やスキマ時間にニュースをチェックする私たちにとっても、こうした地方発の動きを知ることは、世界と日常のつながりを考え直すきっかけになりそうです。
Reference(s):
Blooming moth orchids fuel rural growth amid nationwide demand surge
cgtn.com








