米欧アジアの株価が軟調に S&P500とナスダックが3年ぶりの四半期安 video poster
米国、アジア、欧州の主要株価指数がそろってじり安となり、世界の株式市場が広く揺れました。米国株ではS&P500とナスダック総合指数が、今年4月2日に発動が予定されていたドナルド・トランプ氏の報復関税計画を前にした四半期で、過去3年で最も弱いパフォーマンスとなりました。
米国株:S&P500とナスダックが3年ぶりの弱さ
米国の株式市場では、幅広い銘柄を含むS&P500と、ハイテク企業の比率が高いナスダック総合指数がともに下落基調となり、この3年間で最も悪い四半期パフォーマンスを記録しました。投資家の間では、成長期待よりもリスク回避の動きが優勢になったとみられます。
S&P500は米国を代表する大企業500社で構成される指数で、米国株全体の体温計とも呼ばれます。ナスダック総合指数はITやインターネット関連の企業が多く含まれており、テクノロジー分野の期待や不安を敏感に反映します。この2つがそろって弱含んだことは、米国株式市場全体に慎重ムードが広がっていることを示しています。
アジア・欧州の主要株価指数もじり安に
米国市場の不安は、時差を通じてアジアや欧州の株式市場にも波及しました。アジアの主要株価指数は総じて小幅安となり、欧州市場でも投資家がリスクを抑える姿勢を強めた結果、主要指数が軟調に推移しました。
世界の投資家は、米国市場の動きを手がかりにポジションを調整します。米国の大きな調整局面では、アジアや欧州でも同時にリスク資産を減らす動きが出やすくなり、株価が連鎖的に下落しやすくなります。
背景にあるドナルド・トランプ氏の報復関税計画
今回の下落局面の背景として意識されたのが、ドナルド・トランプ氏による報復関税計画です。今年4月2日に発動が予定されていたこの関税を前に、市場では通商をめぐる先行きへの不透明感が一段と高まりました。
一般に、関税が引き上げられると次のような懸念が生まれます。
- 輸出企業のコスト増加と利益圧迫
- サプライチェーン(供給網)の混乱
- 報復措置の応酬による貿易量の縮小
こうした懸念が強まると、投資家は株式などのリスク資産から資金を引き揚げ、安全性の高い資産へと資金を移す傾向が強まります。その結果として、主要株価指数が世界的にじり安となったと考えられます。
投資家が押さえておきたい3つの視点
今回のような国際ニュースを、自分の投資や資産形成にどう結びつけて考えればよいのでしょうか。ポイントを3つに整理します。
- 短期の値動きに振り回されすぎないこと。四半期単位で見ると大きなブレが出る一方、長期ではトレンドが異なる場合もあります。
- 通商政策や関税など、政策要因が市場に与える影響を意識してニュースを読むこと。企業業績だけでなく、政策の方向性も価格を動かします。
- 特定の国や地域、業種に偏りすぎないこと。米国発のショックがアジアや欧州に波及したように、地域分散や資産分散の有無でリスクの大きさが変わります。
数字の裏側を見るニュースの読み方
株価指数が何ポイント下がったかという数字だけを見ると、一喜一憂しがちです。しかし、その裏側にある投資家心理や通商政策の動きをあわせて見ることで、国際ニュースはより立体的に理解できます。
世界の株式市場の動きと、その背景にある関税や政策の変化をセットで追いかけることは、これからの時代を生きるうえで欠かせないリテラシーになりつつあります。日々のニュースをきっかけに、自分なりの視点をアップデートしていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








