元NZ首相シプリー氏が語る「高位女性代表」の意味 北京宣言30年のいま video poster
2025年は、第4回世界女性会議と「北京宣言・行動綱領」採択から30年の節目の年です。ニュージーランド初の女性首相だったジェニファー・シプリー氏は、当時の会議を振り返りながら、いまも続くジェンダー平等の課題と「高位女性代表」の重要性を語りました。中国で今年開催予定のグローバル・サミット・オブ・ウィメンを前に、そのメッセージは国際ニュースとしても注目を集めています。
2025年、北京宣言から30年という節目
2025年は、第4回世界女性会議と北京宣言・行動綱領の採択からちょうど30年にあたります。シプリー氏は約30年前、自らも女性代表としてこの会議に参加した経験を持ちます。
30年前の北京で採択された北京宣言は、女性の権利とジェンダー平等を進めるための包括的な枠組みとして位置づけられてきました。シプリー氏は、2025年12月現在においても、この宣言が各国や地域の政策づくりや市民社会の活動に影響を与え続けていると指摘し、「いまもなお、女性のエンパワーメントのための重要な道標であり続けている」と評価しています。
シプリー氏が見た「北京宣言」の意味
ニュージーランド初の女性首相として歴史に名を刻んだシプリー氏にとって、北京での会議は自身の政治キャリアとも重なる象徴的な場でした。
同氏は、北京宣言が単なるスローガンではなく、各国が取り組むべき分野を整理した行動の指針になった点を重視しています。教育、雇用、政治参加など、多くの分野で女性の不平等が可視化され、それに対する具体的な行動が求められたからです。
シプリー氏は、30年を経た今も、北京宣言が「ジェンダー平等」と「女性のエンパワーメント」を進めるうえでの国際的な共通言語として機能していると強調しています。
なぜ「高位女性代表」が重要なのか
今回シプリー氏が特に強調したのが、「高位女性代表」の必要性です。ここでいう高位女性代表とは、政府、議会、企業の経営層、国際機関や国際会議など、意思決定の最前線にどれだけ女性が参加しているかという問題を指します。
同氏の主張はシンプルです。ジェンダー平等を進めるのであれば、社会のあらゆるレベルで女性の声が反映される必要がありますが、その中でも最も影響力が大きいのがトップレベルの意思決定の場だという点です。
高位女性代表がもたらすもの
- 政策や戦略の視点が広がる:意思決定の場に女性が加わることで、ケア、教育、働き方など、これまで十分に考慮されてこなかった視点が政策に反映されやすくなります。
- 次世代へのロールモデル:女性が高いポジションで活躍する姿は、若い世代がキャリアを描く際の具体的なイメージとなり、進路選択にも影響を与えます。
- 組織の信頼性・多様性の向上:政府や企業、国際組織が多様な背景を持つメンバーで構成されていることは、その組織が社会の実情を反映しているというシグナルにもなります。
シプリー氏は、こうした理由から、単に女性の「人数」を増やすだけでなく、最高レベルのポストに女性が就くことが不可欠だと訴えています。
中国開催のグローバル・サミット・オブ・ウィメンに向けて
今年、中国でグローバル・サミット・オブ・ウィメンが開催される予定です。シプリー氏は、この国際会議が、北京宣言30年のタイミングと重なることに注目しています。
30年前に北京宣言が示したのは、「女性の問題」は社会の周縁ではなく、政治・経済・国際関係の中心的なテーマであるという認識でした。中国で開かれる今回のサミットは、その理念を改めて世界に確認し、高位女性代表をどう現実のものにしていくかを議論する機会になりそうです。
シプリー氏の発言は、中国がこのサミットを主催することが、各国や地域のリーダーたちにとっても、ジェンダー平等を再考する契機になりうるという期待をにじませるものでもあります。
北京宣言を「過去の文書」にしないために
北京宣言から30年が経った今、各国や地域で女性の教育機会や就業率は改善している一方で、政治や経済のトップ層における女性比率は依然として低いという課題も指摘されています。
シプリー氏のメッセージは、北京宣言を「かつての歴史的文書」として棚上げするのではなく、いま現在の政策や制度、組織文化を見直すためのチェックリストとして使い続けよう、という呼びかけでもあります。
このニュースから私たちが考えたいこと
newstomo.comの読者にとって、このニュースは単なる国際会議の予定を伝える話題にとどまりません。私たち一人ひとりが、自分の身近な組織やコミュニティで「高位女性代表」をどう実現していくかを考えるきっかけにもなります。
- 自分の職場や業界で、意思決定層に女性の姿はどれくらいあるか。
- 採用、昇進、働き方の制度は、女性のリーダーシップを後押しするものになっているか。
- SNSやオンラインコミュニティで、どのような女性リーダーのロールモデルが共有されているか。
北京宣言30年、そして中国でのグローバル・サミット・オブ・ウィメンという流れの中で、シプリー氏の「高位女性代表の重要性」という呼びかけは、国際ニュースでありながら、私たち自身の生活やキャリアにも直結するテーマだといえます。
2025年という節目の年に、どのような形で女性の代表性を高めていくのか。これからの議論や実践が、次の30年を左右していきます。
Reference(s):
Former New Zealand PM urges need for high-level female representation
cgtn.com








