習近平氏「グリーンで低炭素」が時代の流れ 国際気候会合で訴え video poster
気候変動とエネルギー転換をめぐる国際ニュースで、中国の習近平国家主席が「グリーンで低炭素な発展は、時代の潮流になった」と強調しました。パリ協定10年、国連80年という節目の年に、世界の脱炭素と「公正な移行」に何を求めたのかを整理します。
国際ニュースを日本語で追っている読者にとっても、気候危機とエネルギー転換は、経済、安全保障、私たちの暮らしに直結する重要なテーマです。この発言は、今後の世界の気候ガバナンスの方向性を考えるうえで、ひとつのシグナルといえます。
気候首脳会合でビデオ演説
中国の習近平国家主席は、水曜日に開かれた「気候と公正な移行に関する首脳会合」でビデオ演説を行い、各国の指導者に向けてメッセージを発しました。この会合では、気候変動対策と、雇用や産業構造の変化をどう両立させるかが主要な議題となっています。
「グリーンで低炭素」は時代の潮流に
習主席は演説のなかで、グリーンで低炭素な発展が「時代のトレンド」になっていると指摘しました。経済成長を追求するだけでなく、温室効果ガスの排出削減や再生可能エネルギーの拡大など、環境負荷を抑えた開発モデルへの転換が不可逆的に進んでいるというメッセージです。
「グリーン」「低炭素」というキーワードは、単なるスローガンではなく、産業政策や投資、人材育成の方向性を決める指針にもなります。各国がどのような速度と方法でこのトレンドに乗るのかが、今後の国際競争力を左右すると見ることもできます。
パリ協定10年・国連80年の節目
習主席は、2025年がパリ協定の採択から10年、国連創設から80年に当たる節目であると位置づけました。気候変動分野での国際協調を象徴するパリ協定と、第二次世界大戦後の国際秩序を支えてきた国連。その二つの大きな枠組みの節目に、世界が改めて自らの進む道を問われている、という文脈です。
演説では、前例のないグローバルな変化が加速するなかで、人類は新たな「岐路」に立たされていると強調しました。そのうえで、気候変動分野を含む国際社会の取り組みをどう前進させるかが問われていると訴えています。
キーワードは「自信」「連帯」「協力」
習主席は、こうした「岐路」を乗り越えるために必要な条件として、「自信」「連帯」「協力」という三つのキーワードを挙げました。悲観ではなく未来への自信を持ち、国同士が対立ではなく連帯し、具体的な協力を積み重ねることで、困難を乗り越えられるというメッセージです。
とくに気候変動対策は、一国だけでは解決できない典型的な課題です。演説では、こうした自信と連帯、協力があれば、「世界の気候ガバナンスや、国際社会の前向きな取り組みを着実に前進させることができる」との考え方が示されました。
「公正な移行」とは何を意味するか
今回の首脳会合のテーマには「公正な移行」という言葉が含まれています。これは、炭素排出の削減やエネルギー転換を進める過程で、化石燃料に依存してきた産業や地域、労働者が一方的に不利益を被らないようにしようという考え方です。
たとえば、石炭火力や石油関連産業に頼ってきた地域では、新しい仕事や技能への移行支援が不可欠です。単に「環境に良いからやる」のではなく、社会の安定や雇用、公平性を守りながら進めることが、公正な移行の核心だといえます。
日本と私たちの生活への意味
日本にいる私たちにとっても、このような国際ニュースは遠い話ではありません。エネルギー料金、職場の脱炭素目標、自治体の気候計画など、気候ガバナンスの議論は日常生活や仕事の場に影響を与え始めています。
世界の大国のトップが、グリーンで低炭素な発展を「時代の潮流」と認めることは、企業の投資判断や、スタートアップや学生がどんな分野を目指すかにも影響し得ます。日本の企業や自治体、市民も、どのような形でこの流れに向き合い、主体的に関わっていくのかが問われています。
読者が考えたい問い
国際ニュースを日本語でフォローする私たちが、この演説から引き出せる問いはいくつかあります。たとえば、次のような視点です。
- 自分の働く業界や地域は、グリーンで低炭素なトレンドとどう向き合っているか
- 公正な移行を実現するために、政府だけでなく企業や個人に何ができるか
- 悲観ではなく「自信」「連帯」「協力」を軸にした国際協調は、どのように可能か
こうした問いを手がかりに、気候変動だけでなく、より広い意味での社会の変化と自分自身の選択を見つめ直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
Xi Jinping: Green, low-carbon development becomes a trend of our times
cgtn.com








