スイス外相が語る中国との関係の未来 イノベーション協力に注目 video poster
2025年4月に中国を訪問したスイスのイニャツィオ・カシス外相が、国交樹立75周年の節目に、イノベーションと先端製造技術を軸にした中国とスイスのこれからの関係への期待を示しました。本稿では、その訪問のポイントと、今後の国際関係を見る上での意味を整理します。
この記事のポイント
- 2025年4月24〜25日、スイスのカシス外相が中国を訪問
- 中国の王毅外相との会談と、在中国スイス大使館での記者会見を実施
- 議題の中心はイノベーションと先端製造技術への協力
- 中国とスイスの国交樹立75周年の節目にあわせた戦略的な訪問
- 動画メッセージで、今後の中国とスイスの関係への期待を共有
スイス外相の中国訪問は何を意味するのか
2025年4月24〜25日にかけて、スイス連邦参事会員で外相を務めるイニャツィオ・カシス氏が中国を訪問しました。主な日程として、中国の王毅外相との会談や、在中国スイス大使館での記者会見が行われました。
この訪問は、中国とスイスの外交関係樹立75周年という節目にあわせて実施されたものです。記念年の象徴的な訪問であると同時に、今後の二国間関係をどう発展させていくかを話し合う、実務的にも重要な機会となりました。
焦点となったイノベーションと先端製造
今回の中国訪問のテーマとして掲げられたのが、イノベーションと先端製造技術です。技術開発や高度な製造プロセスは、世界の多くの国にとって経済成長と競争力の鍵となっています。
中国とスイスがこの分野での協力を前面に打ち出したことは、単なる貿易や投資の拡大にとどまらず、次のような可能性を示唆しています。
- 研究開発での協力や共同プロジェクトの拡大
- 先端製造技術をめぐる産業間パートナーシップの構築
- スタートアップや中小企業も含めたイノベーション・エコシステムの連携
イノベーションと先端製造を軸にした協力が進めば、二国間の経済関係だけでなく、国際的な技術協力のモデルにもなり得ます。
75周年の節目と「これからの関係」
両国の外交関係樹立から75年を迎えた2025年は、中国とスイスにとって一区切りの年です。この節目のタイミングでカシス外相が中国を訪れたことは、これまでの75年を振り返ると同時に、その先の長期的な関係をどう描くかを考える場でもありました。
カシス外相は、訪問にあわせて公開された動画で、中国とスイスの関係の未来について、自身の期待を共有しました。動画の詳細は示されていませんが、今回の日程とテーマから、今後の関係を考えるうえで特に注目したいポイントを三つに整理してみます。
1. ハイレベル対話の継続とアップデート
王毅外相との会談は、両国の外相同士が直接意見を交わす場となりました。国際情勢が複雑化する中で、外相レベルの対話を継続し、必要に応じて議題や協力の枠組みをアップデートしていくことは、関係の安定にとって欠かせません。
節目の年に行われた今回の会談は、今後も定期的に対話を重ねていく意思を確認する機会になったと受け止めることができます。
2. 経済・技術協力の質的な向上
イノベーションと先端製造技術をめぐる協力は、従来型の貿易拡大とは性質が異なります。共同研究、技術移転、産業クラスター同士の連携など、より長期的で双方向の取り組みが求められる領域です。
中国とスイスがこの分野を重視しているという事実は、二国間の経済関係が、単に「モノのやり取り」から「知恵と技術を共有するパートナーシップ」へと質的に変化していく可能性を示しています。
3. 人と人とのつながりの強化
在中国スイス大使館で行われた記者会見は、メディアを通じて両国の人々にメッセージを届ける場でもあります。外交は政府同士の関係にとどまらず、観光、留学、ビジネスなど、人と人とのつながりの広がりによって支えられます。
動画メッセージという形式も含め、直接現地に足を運べない人々に向けて情報を発信する取り組みは、相互理解の土台づくりに役立つと考えられます。
日本の読者にとっての意味
2025年も終わりに近づく今、中国とスイスの動きを追うことは、日本の読者にとっても無関係ではありません。イノベーションと先端製造技術をめぐる協力は、サプライチェーンや国際ビジネスのあり方に影響を与え、アジアと欧州をつなぐ新たな流れを生む可能性があります。
国際ニュースを日本語で追うことは、世界の政治や経済を「遠い話」としてではなく、自分の暮らしや仕事とつながるテーマとして捉え直すきっかけになります。通勤時間やスキマ時間に、こうしたニュースをひとつチェックしておくことが、日々の視点を少しずつアップデートすることにつながるでしょう。
中国とスイスの関係が、イノベーションと先端製造を通じてどこまで深まっていくのか。2026年以降の動きも注視していきたいところです。
Reference(s):
Swiss FM's expectations for future of country's ties with China
cgtn.com







