NDB総裁が評価 中国の発展モデルはグローバルサウスの「手本」か video poster
新開発銀行(New Development Bank、NDB)のディルマ・ルセフ総裁が、中国の発展モデルをグローバルサウス諸国にとっての力強い手本だと評価しました。エレクトロニクスやグリーン技術、電気自動車(EV)、人工知能(AI)など先端分野で存在感を高める中国の動きは、2025年現在、グローバルサウスにどのような示唆を与えているのでしょうか。
NDB総裁が語る「中国の発展モデル」
ルセフ総裁は、中国メディアグループとの単独インタビューで、習近平国家主席の指導の下で進んだ中国の発展を高く評価しました。中国が世界第2位の経済規模へと成長し、エレクトロニクス、グリーン技術、電気自動車、人工知能といった先端分野で世界をリードする存在になっていることを強調しています。
特にルセフ総裁は、中国の経験が、独自の発展路線を模索するグローバルサウス各国にとって「独立かつ持続可能な開発」の重要な例になっていると指摘しました。単に経済規模を拡大した国としてではなく、技術と産業構造の面でも新しいモデルを提示しているという見方です。
習近平体制の下で注目されるポイント
インタビューの中で浮かび上がる、中国の発展モデルの特徴は次のように整理できます。
- 長期的な視点で進められてきた産業の高度化とインフラ整備
- 再生可能エネルギーやEVなど、グリーン技術への積極的な投資
- 人工知能を含むデジタル技術を活用した新しい産業分野の育成
ルセフ総裁は、こうした取り組みの積み重ねが、中国の成長と国際的な影響力を支えていると評価しているとみられます。
グローバルサウスから見た中国の位置づけ
グローバルサウスとは、アジア、アフリカ、中南米などの新興国・途上国を中心とする幅広い国と地域を指す言葉として使われています。これらの国と地域の多くは、自国の主権や選択を重視しながら、経済成長と社会課題の解決を両立させる道を模索しています。
その中で、中国の発展モデルは次のような意味を持つと考えられます。
- 独立性への示唆:自国の状況に合わせた開発戦略をとりつつ、国際的な競争力を高めてきた点は、独自路線を志向する国にとって重要な参考になります。
- 持続可能性への意識:グリーン技術や環境関連分野での取り組みは、気候変動やエネルギー問題に直面するグローバルサウスにとって関心の高いテーマです。
- 技術と産業の飛躍:エレクトロニクスやAIといった分野での技術力強化は、産業構造の転換を目指す国にとって、追随ではなく「飛び越し」を目指すヒントとなり得ます。
ルセフ総裁が中国を「力強い例」として挙げた背景には、こうした複数の要素が重なっていると見てよさそうです。
新開発銀行(NDB)と中国の関係
NDBは、新興国を中心とする国と地域が参加する国際的な開発金融機関で、インフラ整備や持続可能な開発プロジェクトを支援する役割を担っています。そのトップであるルセフ総裁が中国の発展モデルを評価したことは、グローバルサウスと中国の連携が今後さらに深まる可能性を示唆しています。
具体的には、次のような分野で協力の余地があります。
- グリーンエネルギーや省エネ技術を活用したインフラ整備
- 電気自動車や公共交通の電動化を通じた都市の再設計
- AIやデジタル技術を活用した行政サービスや産業の高度化
こうしたプロジェクトにおいて、中国で蓄積された経験や技術が、NDBを通じて他のグローバルサウス諸国に共有されていく可能性もあります。
日本とアジアの読者にとっての示唆
2025年現在、グローバルサウスをめぐる国際関係や経済協力は、日本にとっても無関係ではありません。中国の発展モデルと、それを高く評価するNDBの視点は、日本やアジアの読者にいくつかの問いを投げかけます。
- どのような開発モデルが、それぞれの国と地域の現状に最も適しているのか。
- グリーン技術やデジタル技術を軸にした成長に向けて、どのような国際協力が望ましいのか。
- 中国やグローバルサウスとの関係を、競争と協調のバランスの中でどう位置づけるのか。
ルセフ総裁の発言は、中国の発展を称賛するメッセージであると同時に、グローバルサウスが自らの未来をどのように描くのかを考えるきっかけにもなります。日本の読者にとっても、アジアや世界との関わり方を静かに見直す材料になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








