中国とエジプト、初の空軍共同訓練「文明の鷲2025」終了 video poster
中国とエジプトが、初めての空軍共同訓練「文明の鷲2025」をこのほど終了しました。アフリカで行われた本格的な共同訓練は、両国の安全保障協力と国際関係の変化を考えるうえで注目すべき動きです。
初の本格的な空軍共同訓練「文明の鷲2025」
2025年に実施されたこの空軍共同訓練は、中国とエジプトの空軍が共同で組織した初めての訓練です。名称は「文明の鷲2025」で、中国人民解放軍空軍(PLA空軍)が体系的な部隊編成のままアフリカに展開して行う初の演習となりました。
訓練は、実戦を想定した戦術・技量の向上の場であると同時に、両国にとっての友情や相互信頼、そして協力関係を深める貴重な機会とも位置づけられています。
訓練の焦点:制空戦闘と防空制圧
今回の共同訓練は、主に次のような分野に焦点が置かれました。
- 空の優勢を確保するための「制空戦闘」
- 相手の防空能力を抑え込む「防空制圧」
- ピラミッド上空での低空飛行
制空戦闘は、現代の空軍力を測るうえで中核となる領域です。一般に、この種の訓練では、戦闘機同士の模擬空中戦や、レーダー網やミサイル網をどのように突破するかといったシナリオが重視されます。
また、防空制圧は、防空レーダーや地対空ミサイル部隊を想定し、それらの機能を抑えながら航空作戦を展開する考え方です。共同訓練を通じて、両軍はこうした作戦運用の手順や連携方法を確認したとみられます。
象徴的だったのが、エジプトのピラミッド上空を低空で飛行する訓練です。世界的に知られた歴史的遺産の上空で行う低空飛行は、高度な操縦技量に加え、安全確保のための綿密な計画と調整が求められる複雑なミッションといえます。
アフリカでの「体系的派遣」が示すもの
今回の「文明の鷲2025」は、中国人民解放軍空軍にとって、アフリカで体系的な部隊を展開して実施する初の訓練とされています。複数の航空機と支援要員を含む部隊をひとつのパッケージとして遠方に送り出し、長距離移動から現地での運用、補給までを一体として行うことは、空軍の総合的な運用能力を試す場にもなります。
エジプトにとっても、自国の地形や防空環境を舞台に、他国の空軍と連携する経験は、運用ノウハウの共有や相互理解につながります。アフリカの地で行われたこの共同訓練は、地域における安全保障協力の新たなあり方を示す取り組みとして注目されます。
「友情・相互信頼・協力」をどう深めるのか
今回の共同訓練は、単なる技術的な演習にとどまらず、両国空軍の人と人との交流を通じて、友情や相互信頼、協力関係を深める場ともなりました。
軍同士の信頼醸成には、次のような要素が重要だと考えられます。
- 現場レベルでの継続的なコミュニケーション
- 安全基準や手順、運用ルールの共有
- 相手の能力や思考様式への理解
共同訓練は、こうした要素をまとめて高められる仕組みの一つです。訓練を通じて得られた経験や信頼は、平時の情報共有や将来の協力にも生かされていく可能性があります。
私たちがこのニュースから考えられること
空軍の共同訓練というと、軍事力の強化やパワーバランスに目が向きがちです。一方で、「文明の鷲2025」が掲げた友情や相互信頼、協力といったキーワードは、軍事を超えた国際関係のあり方とも関わっています。
2025年12月の今、世界各地で安全保障環境の変化が続くなか、中国とエジプトによる初の空軍共同訓練は、アフリカの空を舞台にした新たな協力の形として位置づけられます。
日本からこのニュースを見る私たちにとっては、次のような問いを投げかける出来事でもあります。
- 軍事協力は、地域の安定や対話の促進にどのように役立ちうるのか
- 異なる地域や歴史的背景を持つ国同士が、安全保障分野でどのように信頼を積み上げていくのか
- 実戦的な訓練と、外交的なメッセージとしての側面をどう両立させるのか
国際ニュースを日本語で追う読者にとって、「文明の鷲2025」は、軍事と外交、協力と安全保障が交差する現代の世界を考える一つの手がかりになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







