中国人民解放軍の儀仗隊、ロシア戦勝80周年パレードに参加 video poster
リード:モスクワの赤の広場に立った中国人民解放軍の儀仗隊
中国人民解放軍(PLA)の儀仗隊が、ロシアの首都モスクワ・赤の広場で行われた戦勝80周年の記念パレードに参加しました。旧ソ連の「大祖国戦争」対独戦勝をたたえるロシアの勝利記念日パレードに、中国の軍儀仗隊が正式に加わった形です。
2025年は、ソ連がナチス・ドイツに勝利してから80年の節目の年です。その記念日である5月9日(現地時間の金曜日)に行われた式典にPLAの儀仗隊が参加したことは、中国とロシアが歴史認識と記憶の共有を重視していることを象徴する動きといえます。
何が行われたのか:モスクワ赤の広場の戦勝80周年パレード
ロシアの勝利記念日パレードは、モスクワ中心部の赤の広場で毎年5月9日に行われる大規模な式典です。今年は、ソ連の大祖国戦争における勝利から80周年という大きな節目でした。
現地時間の金曜日、中国人民解放軍の儀仗隊は、この記念パレードに参加しました。儀仗隊は、軍の「顔」として各国の首脳歓迎式典や国際的な行事で整然とした行進や礼砲を担う部隊です。その正確な動きや統一された所作は、国内外に軍の規律と象徴性を示す役割を持ちます。
- 場所:モスクワ・赤の広場
- 行事:ソ連の大祖国戦争勝利80周年を記念する勝利記念日パレード
- 参加:ロシア軍部隊とともに、中国人民解放軍の儀仗隊が行進
「大祖国戦争」とは何か
ロシアや旧ソ連で「大祖国戦争」と呼ばれるのは、第二次世界大戦のうち、ソ連がナチス・ドイツと戦った東部戦線を指します。ソ連は莫大な人的・物的犠牲を払い、1945年に勝利しました。
この勝利は、現在のロシアにとっても国家のアイデンティティと結びついた重要な記憶です。勝利記念日には、戦没者への追悼とともに、戦争の教訓や歴史を次世代に伝える行事として、軍事パレードや献花式が行われます。
PLA儀仗隊参加の象徴的な意味
今回、中国人民解放軍の儀仗隊がロシアの戦勝80周年パレードに参加したことには、いくつかの象徴的な意味が読み取れます。
- 歴史的記憶の共有:対独戦勝を祝う場に参加することで、第二次世界大戦での連合国としての歴史を共有する姿勢を示しています。
- 軍事外交の一環:儀仗隊の海外派遣は、軍事同士の交流や信頼醸成を進める「儀礼的な外交」の一つです。実戦部隊の共同訓練とは異なり、象徴性の高いソフトな軍事協力といえます。
- 国際社会へのメッセージ:世界の主要国が自国の歴史と安全保障観を発信する中、中国も国際的な記念行事を通じて存在感を示しています。
こうした軍事パレードへの参加は、具体的な政策そのものではありませんが、各国の関係性や歴史観を読み解く上で注目すべきシグナルになります。
日本の読者にとっての問いかけ
今回のニュースは、中国とロシアの関係だけでなく、「戦争の記憶をどう語り継ぐのか」というより広いテーマともつながっています。日本の読者にとっても、次のような問いを投げかけます。
- 軍事パレードは、歴史教育の場なのか、それとも軍事力の誇示なのか、あるいはその両方なのか。
- 第二次世界大戦の記憶を、それぞれの国はどのような物語として語り、国内外に発信しているのか。
- 日本自身は、アジアや世界との関係の中で、自国の歴史をどのような言葉と場で伝えていくべきか。
モスクワの赤の広場で整然と行進するPLAの儀仗隊の姿は、一つの国際ニュースであると同時に、歴史と現在、そして未来の安全保障をどう結びつけて考えるかを静かに問いかけていると言えます。
Reference(s):
cgtn.com








