中国の新型J-35ステルス戦闘機、海軍航空戦力をどう変える? video poster
中国の新世代ステルス戦闘機J-35が、中国の海軍航空戦力とその運用の柔軟性を大きく高める存在として注目されています。本記事では、その基本的な特徴と「非ステルスからステルスへの飛躍」が意味するものを整理します。
J-35はどんなステルス戦闘機か
J-35は、中国が開発した新世代のステルス戦闘機です。重ステルス戦闘機として空中優勢の確保を主な目的に設計されたJ-20とは異なり、J-35は中型のマルチロール(多用途)機と位置づけられています。
マルチロール機とは、
- 敵戦闘機との戦闘(制空)
- 地上目標への攻撃
- 艦艇など海上目標への攻撃
といった複数の任務を、一機種でこなせるよう設計された戦闘機のことです。J-35は、制空と対地・対艦攻撃の両方に対応できるステルス機として構想されており、この点がJ-20との大きな違いだとされています。
中国海軍航空隊にもたらすインパクト
こうした特徴を持つJ-35が海軍航空隊に配備されると、戦力構成と運用の幅は大きく変わります。示されている見方によれば、この新型機は中国の海軍航空戦力の戦闘能力と運用上の柔軟性を「大幅に強化する」存在とみられています。
具体的には、次のような点が挙げられます。
- 制空戦闘と対地・対艦攻撃を一機種でこなせるマルチロール性
- 非ステルス機からステルス機への更新による、大きな性能向上
- 外洋でのステルス浸透や隠密攻撃により、海軍航空戦力の戦闘力を一段と高められる可能性
特に「非ステルスからステルスへの飛躍」は、単なる機体更新ではなく、作戦の考え方そのものを変えうる変化といえます。
非ステルスからステルスへの飛躍とは
今回強調されているのは、従来の非ステルス機からステルス機への転換が「大きなアップグレード」であるという点です。一般にステルス戦闘機は、レーダーなどに探知されにくく、敵防空網に気づかれにくい距離まで接近できるとされています。
その結果、作戦面では次のような変化が生まれます。
- 敵に気づかれにくい位置からの先制攻撃や奇襲がしやすくなる
- 同じ任務でも、必要な護衛機や支援の規模を抑えられる可能性がある
- 損耗リスクを下げつつ、継続的に作戦を行いやすくなる
J-35のようなステルス機が海軍航空隊に加わることは、単に「新しい戦闘機が増える」という話ではなく、海上での作戦様式や運用コンセプトがステルス前提へとシフトしていくことを意味します。
外洋でのステルス浸透と隠密攻撃
提示されている分析は、外洋(オープンオーシャン)におけるステルス浸透と隠密攻撃の能力に注目しています。広大な海域での作戦では、相手に位置や行動を知られにくいことが、戦術上の大きな優位となります。
探知されにくい航空戦力を外洋で運用できれば、
- 海上交通路や重要海域の防護
- 遠方で活動する艦艇や部隊の支援
- 必要に応じた抑止力の示威
など、海軍にとって取りうる選択肢は増えます。J-35のステルス性とマルチロール性は、こうした外洋での任務を柔軟にこなすうえで、重要な役割を果たすと考えられます。
J-20との役割分担と今後の焦点
重ステルス戦闘機J-20が空中優勢の確保を主に担い、中型のJ-35が制空と対地・対艦攻撃を兼ねるマルチロール機として活用されるとすれば、両者は補完関係にあると見ることができます。異なる特徴を持つステルス戦闘機を組み合わせることで、任務ごとに機体を使い分けつつ、全体としての戦力を底上げする狙いがあると受け取れます。
今後の注目点としては、J-35がどの程度の規模で配備されるのか、どのような編成や運用形態が採られるのか、といった点が挙げられます。また、中国の海軍航空戦力の変化は、アジア太平洋地域の安全保障や各国の防衛議論に影響を与える可能性もあり、専門家や各国メディアが継続的にフォローしていくテーマになっていきそうです。
ステルス戦闘機の重要性が増すなかで、J-35の動向は、中国の軍事技術の方向性だけでなく、海洋での作戦様式の変化を読み解くうえでも重要な手がかりとなります。
Reference(s):
J-35 stealth fighter to greatly boost China's naval aviation combat capabilities
cgtn.com








