スロバキア大使「中国と欧州の協力で世界貿易を安定」EV摩擦に前向き姿勢 video poster
今週、中国東部の寧波市で開かれている第4回中国・中東欧諸国博覧会で、主賓国となったスロバキアの駐中国大使が、中国と欧州が協力して世界貿易の安定に貢献すべきだと語りました。電気自動車(EV)をめぐる摩擦が注目される中での発言です。
スロバキアが主賓国の中国・中東欧博覧会とは
寧波市で開催中の第4回中国・中東欧諸国博覧会(China-CEEC Expo)では、今年、スロバキアがゲスト・カントリー(主賓国)として招かれました。開幕に合わせてスロバキア国家館がオープンし、両地域のビジネスや観光、文化交流を紹介しています。
そのオープニングイベントで、駐中国スロバキア大使のペテル・リザーク氏があいさつし、今後の中国と欧州の関係について見解を示しました。
「自動車産業が要」二国間貿易のカギを指摘
リザーク大使は、自動車産業が中国とスロバキアの二国間貿易にとって極めて重要だと強調しました。自動車や部品のサプライチェーン(供給網)は国境を越えてつながっており、一国だけでは成り立たない産業だからです。
- 自動車は輸出入の比重が大きい産業であること
- EVや電動化技術が新たな協力分野になり得ること
- 安定した貿易環境が企業の長期投資を支えること
こうした点を踏まえ、大使は自動車産業を軸にした協力が、中国と欧州双方に利益をもたらすとの考えをにじませました。
中国と欧州のEVをめぐる対立に「前向きな解決」を期待
現在、中国と欧州の間では、電気自動車をめぐる貿易上の対立が続いています。補助金や価格設定、関税措置などを巡って意見の違いがあり、自動車業界全体への影響が懸念されています。
こうした状況について、リザーク大使は、中国と欧州が前向きな解決に到達すると信じていると述べました。対立を長引かせるのではなく、協議を通じて折り合いを探るべきだというメッセージと受け取ることができます。
世界貿易の安定に向けたシグナル
大使の発言の背景には、中国と欧州が世界経済に占める大きな比重があります。両者の関係が不安定になると、自動車だけでなく、さまざまな産業のサプライチェーンに波及しかねません。
世界貿易の安定のためには、
- 政治的な緊張が高まっても、経済対話のチャンネルを維持すること
- 産業政策と貿易ルールのバランスを取ること
- 企業が中長期の投資計画を立てやすい環境を整えること
といった点が重要になります。今回の博覧会で示された協力のメッセージは、その一つの象徴と言えます。
日本の読者への問い:EV時代の貿易ルールをどう見るか
自動車産業は日本にとっても基幹産業です。中国と欧州のEVをめぐる議論は、遠い地域の出来事ではなく、日本企業や日本の消費者にも影響し得るテーマです。
急速に進む電動化の流れの中で、
- 各国はどのように自国産業を守りつつ、開かれた貿易を維持するのか
- 環境対策と産業競争力を両立させるには何が必要か
- 企業は不確実な国際環境の中で、どの市場をどう選び取るのか
といった問いが、あらためて突き付けられています。スロバキア大使の「前向きな解決」への期待は、こうした問いに対し、対立ではなく対話を重ねる必要性を静かに示していると言えるでしょう。
Reference(s):
Slovak ambassador: China and Europe to keep world trade stabilized
cgtn.com








