中国・英国関係「砕氷」と「橋づくり」48グループが語る安定と協力 video poster
中国と英国の関係を語るとき、「砕氷(アイスブレーカー)」という言葉が象徴的に使われます。1953年の「砕氷ミッション」から約70年、当時の流れをつくった関係者の孫世代が再び中国の地を訪れ、「橋づくり」の必要性を訴えています。
1953年「砕氷ミッション」と48グループ
英国の団体「ザ・48グループ」の起源は、1953年に行われた「砕氷ミッション」にさかのぼります。当時、ジャック・ペリー・シニア氏が率いる代表団が中国を訪問し、中国と西側との間で3000万ポンド(約3800万ドル)規模の貿易協定に署名しました。これは、中国と西側との間で結ばれた初の本格的な貿易合意とされています。
この動きの後に設立されたのが48グループであり、中国と英国、さらに広くは中国と西側諸国との経済的なつながりを築く「砕氷役」としての役割を担ってきました。
70年後、孫世代が見た「変わった中国」
それからおよそ70年後、現在48グループの会長を務めるジャック・ペリー・ジュニア氏が再び中国を訪れています。彼は、中国の技術的な進歩にあらためて驚かされているといいます。
同時に、ペリー・ジュニア氏は、不確実性が高まる時代だからこそ、あらためて「橋づくり」が必要だと強調します。彼の言葉を借りれば「ビジネスは安定を切望している」のです。政治や安全保障の環境が揺らぎやすい今、企業にとって最も重要な資源のひとつが「予測可能性」であるという認識がにじみます。
中国側のメッセージ:「再び砕氷役になる」
こうした呼びかけに対し、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)のレン・ホンビン会長は、中国は再び「砕氷者」になる用意があると応じました。世界が切実に求めているのは「ウィンウィンの協力」に向けた橋づくりだと呼びかけています。
ここで語られる「砕氷」とは、単に貿易額を増やすという意味だけではありません。政治的な緊張や相互不信という「氷」を壊し、その下にある利害の重なりや協力の余地を見いだしていく、その象徴的な言葉だと読むことができます。
不確実な時代に問われる「橋づくり」の中身
ペリー・ジュニア氏の「ビジネスは安定を求める」という発言と、レン会長の「ウィンウィン協力の橋を架ける」というメッセージは、国際ニュースの文脈でみると、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 企業は、政治的な緊張が高まる中で、どのように安定した取引環境を確保できるのか。
- 中国と英国は、対立ではなく協力を前提にした「ルールづくり」にどこまで踏み込めるのか。
- 歴史的な信頼関係を持つネットワーク(48グループなど)は、今後どのような役割を果たしうるのか。
これらは、特定の国だけでなく、グローバルに活動する企業や投資家に共通するテーマでもあります。
「砕氷」から次の一歩へ
1953年の3000万ポンドの貿易協定は、中国と西側との間に実務的なパイプを開いたという点で、象徴的な出来事でした。70年あまりを経た現在、求められているのは、単発の合意ではなく、継続的で予測可能な協力の枠組みをどう設計するかという問いです。
中国と英国の関係をめぐる近年のやり取りは、「砕氷」の歴史をふまえつつ、新たな「橋づくり」のステージに入ろうとしていることを示しています。国際ニュースを追う私たちにとっても、経済と外交が交差するこの動きから、ビジネスと国家関係のこれからを考えるヒントを得ることができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








