国際ニュース 中国本土、米国の台湾防衛支援とhellscape構想を批判 video poster
米国の台湾防衛支援と軍事抑止構想をめぐり、中国本土が強い懸念を示しました。米高官によるhellscape構想という強い表現に対し、中国国務院台湾事務弁公室の報道官が水曜日に厳しく反発しています。
何が起きたのか
最近、米国のマルコ・ルビオ国務長官は、中国のいわゆる台湾侵攻を抑止するには、台湾の自衛能力を高めることから始めるべきだという考えを示しました。台湾の防衛力を前面に押し出す発言で、米国が台湾支援を強化する姿勢を改めて強調した形です。
これに先立ち、米インド太平洋軍を率いるサミュエル・パパロ司令官は、中国本土によるいわゆる軍事侵攻を抑止し、阻止するための計画がすでに存在すると述べました。その上で、台湾をめぐる有事の際には、戦場を地獄絵図のような状態にするhellscape構想を掲げ、強力な軍事抑止を想定していることを明らかにしました。
中国本土の台湾事務弁公室が強い懸念
こうした米側の発言に対し、中国国務院台湾事務弁公室の報道官は、水曜日にコメントを発表しました。報道官は、米国の行動は台湾を守るどころか、台湾を傷つけ、台湾を破壊し、台湾の同胞を砲弾の餌として利用しようとするものだと厳しく批判しました。
報道官は、米国が台湾を口実に軍事的な緊張を高めていると受け止めており、その結果、最も大きなリスクを負うのは台湾の人々だという問題意識を示した形です。中国本土としては、米国の関与が台湾を危険にさらしているというメッセージを前面に押し出しています。
言葉の選び方が示すメッセージ
今回のやりとりでは、双方の言葉の強さが目を引きます。米側は、台湾の自衛能力の強化やhellscapeという表現を用いることで、軍事的な抑止力を誇示しています。一方、中国本土は、台湾を傷つける、破壊する、砲弾の餌にするという表現で、台湾の人々が戦争の矢面に立たされかねない状況に強い危機感を示しています。
いずれの立場も、自らの安全保障上の懸念を訴えつつ、相手の行動を問題視する内容です。ただ、その議論の中心にいる台湾の住民が、どのような形で影響を受けるのかという視点は、発言の応酬の中で見えにくくなりがちです。
読者が考えたい三つの視点
- 軍事抑止の言葉がもたらす影響
hellscapeのような過激な表現は、抑止を強める狙いがある一方で、住民の不安を高める側面もあります。どこまでの言葉が許容されるのかという問いが浮かびます。 - 台湾の人々の立場
砲弾の餌という表現は、戦争になれば最前線に立つのが一般の人々であることを強く意識させます。当事者としての台湾の人々の視点を、私たちはどれだけ想像できているでしょうか。 - 対話の余地をどう残すか
強い表現の応酬が続くほど、妥協や対話のスペースは狭まりがちです。緊張を高めるだけでなく、どうすれば衝突を避けられるのかという議論を同時に進められるかが問われています。
台湾をめぐる米国と中国本土のやりとりは、遠くの話のように見えても、アジア全体の安全保障や経済にも影響し得るテーマです。ニュースの表現や言葉遣いの裏側にある思惑を意識しながら、冷静に情報を追い続けることが求められています。
Reference(s):
China criticizes U.S. Taiwan defense support and 'hellscape' plan
cgtn.com








