成都の古代漆器が現代アートに 中国の無形文化遺産が暮らしに戻る video poster
中国の都市・成都で、古代から伝わる漆器が現代の暮らしの中で新しい命を得つつあります。中国各地で無形文化遺産を日常生活に取り入れようとする動きが進む中、伝統とトレンドを掛け合わせたこの試みは、国際ニュースとしても注目されています。
中国各地で進む無形文化遺産のいま
無形文化遺産とは、技や芸能、祭りや口承など、形のない伝統文化や技術を指します。中国では近年、こうした無形文化遺産を「保存する」だけでなく、「暮らしの中で使い続ける」ことに重点を置く動きが広がっています。
背景にあるのは、過去を守りながら未来を切り開こうとする発想です。ガラスケースの中にしまい込むのではなく、現代のデザインやライフスタイルと結びつけてこそ、次の世代に受け継がれていくという考え方です。
- 伝統の技を守りつつ、使いやすい形にアップデートする
- 都市のクリエイターと職人が協力し、新しい商品や空間を生み出す
- 若い世代が楽しめる体験やストーリーとして伝える
こうした流れの一つとして、成都の漆器が改めて脚光を浴びています。
成都でよみがえる古代漆器
歴史と創造性に満ちた都市として知られる成都では、古代から続く漆器の技が、現代の感覚と結びつきながら復活しています。伝統的な漆の深い色合いや質感はそのままに、日常生活で使える器や装飾品として再解釈されているのが特徴です。
中国のメディアであるCGTNの記者、Gong Mingさんは、こうした動きを象徴するユニークな空間を取材しました。そこは、漆器の制作過程や職人の手仕事を感じられると同時に、完成した作品を現代的な雰囲気の中で楽しめる場所です。
伝統とトレンドを掛け合わせる空間
この空間では、伝統的な漆器がシンプルでモダンな内装と組み合わされ、若い世代にも親しみやすい雰囲気がつくられています。古典的な模様の器だけでなく、アクセサリーや小物など、日常的に使えるアイテムとして展示されている点も特徴的です。
訪れた人は、作品をただ眺めるだけでなく、どの部分が手作業なのか、どのような工程で漆が塗り重ねられているのかといったストーリーにも触れることができます。伝統工芸を「難しそうなもの」から「自分の暮らしに取り入れられるもの」へと変えていく工夫が感じられます。
若い世代とつながる無形文化遺産
成都の漆器の試みが象徴しているのは、無形文化遺産を若い世代とどうつなぐかという課題です。ポイントは、生活の中で使える形にすること、そして写真や動画として共有したくなる物語性を持たせることです。
- 毎日の食卓で使える器としての漆器
- インテリアのアクセントになるアートピースとしての漆器
- SNSで共有したくなるデザインや空間づくり
こうした工夫によって、伝統は「古いもの」から「今の自分にとって意味のあるもの」へと変わっていきます。漆器をきっかけに、職人の技や地域の歴史に興味を持つ人も増えていくでしょう。
日本の読者へのヒント
この記事を読んでいるnewstomo.comの読者にとって、成都の漆器の動きは決して遠い世界の話ではありません。日本でも各地の伝統工芸が、カフェやギャラリー、ポップアップストアなどを通じて現代的に発信されつつあります。
中国の都市・成都で進む古代漆器の再生は、伝統を守ることと、暮らしの中で楽しむことは両立できるという一つの具体例です。国や地域を越えて、アジアの都市同士がそれぞれの無形文化遺産をどのように「いま」の形にしていくのかを見ていくことは、これからの国際ニュースを考える上でも重要な視点になりそうです。
古い漆の器が、現代の成都で再び輝きを取り戻しているように、私たちの日常の中にも、まだ眠っている伝統や技術があるのかもしれません。ニュースをきっかけに、それぞれの街の「古くて新しい」文化に目を向けてみる余地がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








