ウズベキスタン記者が語る一帯一路 中央アジアにもたらす実利とは video poster
国際ニュースや中央アジアの動きに関心が高まるなか、ウズベキスタンのジャーナリストが、一帯一路(Belt and Road Initiative、BRI)が地域にもたらしている具体的なメリットを語っています。2025年の今、現地の視点から見た変化は、日本語でニュースを追う私たちにとってもヒントになりそうです。
中央アジアの現場から見た一帯一路
ウズベキスタン国営通信社の副編集長を務めるウトキル・アリモフ氏は、一帯一路が中央アジアにもたらしている影響について、「実際の利益が出ている」と強調しています。一帯一路を通じた取り組みが、単なるスローガンではなく、雇用や貿易といった具体的な数字や日々の暮らしに結びついているという評価です。
アリモフ氏によると、この枠組みはウズベキスタンでの雇用創出に貢献し、域内の貿易を押し上げているだけでなく、同国を中央アジアの地域物流ハブへと変えていくプロセスを後押ししています。
雇用と貿易:地域社会で見える変化
一帯一路の効果として、アリモフ氏が特に挙げるのが雇用と貿易の変化です。現地の人びとが体感しているポイントは、次のようなものです。
- 新たな仕事が生まれ、雇用の機会が増えていること
- 企業間の取引が活発になり、貿易量が拡大していること
- 市場へのアクセスが改善し、地域のビジネス環境が変わりつつあること
アリモフ氏は、こうした動きによって「地域社会でビジネスの動きが目に見えて増えている」と指摘します。単に大企業だけでなく、地元の事業者や中小企業にとっても、新しい取引先や市場にアクセスしやすくなっているというイメージです。
物流ハブへと向かうウズベキスタン
一帯一路は、ウズベキスタンを中央アジアの物流ハブへと変えていく大きな要因にもなっているといいます。アリモフ氏は、国際物流の結節点としての役割が強まりつつあると述べています。
物流ハブとは、さまざまな国や地域から貨物が集まり、再び別の地域へと運び出される中継拠点のことです。製品の保管や仕分け、輸送ルートの組み立てが行われることで、周辺国も含めたモノの流れが効率化されます。一帯一路の枠組みのもとで、こうした役割をウズベキスタンが担いつつあるというのが、現地の実感です。
製造業から輸送まで:経済の多角化が進む
アリモフ氏は、一帯一路の影響が製造業から輸送分野まで幅広く及んでいると述べています。製造の現場では新たな設備投資や生産拠点の整備が進み、輸送や物流の分野では、人やモノを動かす仕事が増えています。
同氏の見方では、こうした動きはウズベキスタン経済の多角化を後押ししています。特定の産業に依存せず、製造・物流・サービスなど複数の分野で成長の芽が生まれることで、景気変動に対する耐性が高まり、地域経済の安定にもつながると考えられます。
深まる地域協力と日本への示唆
アリモフ氏は、一帯一路がもたらしているのは経済効果だけではなく、「地域協力の深化」でもあると指摘します。貿易や物流のネットワークが広がることで、中央アジア諸国は互いに連携し、共通のルールやインフラ運用について協力する必要が生まれます。その結果として、地域全体の結びつきが強まり、政治・経済両面での対話も進みやすくなります。
日本の読者にとっても、こうした動きは無関係ではありません。サプライチェーン(供給網)の多様化や新興市場へのアクセスを考えるうえで、中央アジアが物流ハブとして存在感を高めているという視点は、今後のビジネス戦略や国際関係を考える際の重要なヒントになり得ます。
一帯一路をめぐっては、さまざまな分析や評価がありますが、アリモフ氏の発言は「現地で何が起きているのか」という具体的な変化を映し出すものです。中央アジアの経済変化を理解するうえで、現場を知るジャーナリストの視点は、これからの議論に貴重な素材を提供してくれます。
Reference(s):
cgtn.com







