中国映画産業が好調 上海で語られた観光と文化の相乗効果 video poster
中国本土の映画業界が好調な伸びを見せる中、上海では上海国際映画祭と上海テレビ祭という二つのイベントを通じて、映画とテレビの力をアピールしています。中国のメディアCGTNの陳蘭友(Chen Lanyou)氏は、映画会社Bona Film Groupの最高執行責任者(COO)、Jiang Defu氏にインタビューし、中国映画産業の現状と、文化・観光消費への波及効果について話を聞きました。
上海が照らす中国映画産業の現在地
2025年現在、上海は中国本土の映像コンテンツ産業を象徴する都市の一つとして存在感を高めています。上海国際映画祭と上海テレビ祭は、その象徴的な場として、国内外のクリエイターやビジネス関係者を引きつけています。
こうした場で語られたのが、中国映画産業の力強い成長です。インタビューに応じたBona Film GroupのCOO、Jiang Defu氏は、中国映画の成長ぶりが、業界全体の将来に対する強い自信を映し出していると指摘しました。
COOが見る「成長」と「自信」
Bona Film Groupは、中国本土の映画制作や配給で知られる企業です。そのCOOであるJiang Defu氏によると、中国映画産業の成長は一時的なブームではなく、継続的な拡大への期待と自信に裏打ちされたものだといいます。
インタビューの中でJiang氏は、映画の本数が増えているという量の側面だけでなく、ジャンルやテーマの多様化、観客層の広がりといった質的な変化にも注目していると語りました。これは、中国の観客が映画を日常的な娯楽として楽しむようになっていることを示しており、映画産業そのものに対する信頼感と期待を支える要因になっています。
映画が動かす文化・観光関連消費
Jiang氏が特に強調したのが、映画産業が文化と観光関連の消費を動かす役割です。映画そのものの興行収入だけでなく、その周辺に広がる消費活動が、都市や地域の経済にとって重要な存在になりつつあります。
例えば、話題作のロケ地を訪れる「聖地巡礼」のような旅行、映画の世界観を再現した展示やイベント、作品と連動したグッズや飲食のコラボ企画など、映画をきっかけに生まれる消費は多岐にわたります。こうした動きは、文化産業と観光産業が相互に支え合う「映画経済」の一つの形といえます。
上海国際映画祭や上海テレビ祭のようなイベントは、作品を披露する場であると同時に、観光客を呼び込み、都市のブランド価値を高める装置としても機能しています。映画と都市、観客と産業が循環する構図が、2025年の中国本土でよりはっきりと見えるようになっているといえます。
映画を通じて広がる「中国を見る窓」
中国映画産業の成長は、中国本土の観客だけでなく、海外の視聴者にとっても意味を持ちます。映画やドラマは、その国や地域の文化、価値観、都市の雰囲気を知るための「窓」として機能するからです。
上海を舞台にした作品を通じて、街の景観や生活感が伝わり、その延長線上で「一度行ってみたい」という観光への関心が生まれることもあります。Jiang氏が語る「映画が観光を動かす」という視点は、まさにこうした流れを指しているといえるでしょう。
日本の読者が押さえておきたいポイント
日本の読者にとって、このニュースが示すポイントは大きく三つあります。
- 中国本土の映画産業は、2025年時点でも成長期待が強く、「将来への自信」がキーワードになっていること
- 映画は単なる娯楽ではなく、観光や都市ブランド、文化産業全体を動かす「経済のハブ」として位置づけられつつあること
- 上海国際映画祭や上海テレビ祭は、その動きを象徴する場として、中国本土の映像産業の現在を映し出していること
映画やドラマをきっかけに街を訪れる人が増える現象は、今や世界各地で見られます。Jiang氏の発言は、中国本土でも同じ流れが加速していることを示しており、アジアのコンテンツと都市の競争・協調を考える上で無視できない動きです。
「読みやすいけれど考えさせられる」ニュースとして
中国映画産業の好調さは、単なる数字の話ではなく、映画というコンテンツが人の移動や消費行動、ひいては都市のあり方まで変えつつあるという物語でもあります。上海で行われたインタビューは、その一端を具体的に伝えるものでした。
今後、中国本土の映画と観光の関係がどのように進化していくのか、日本の観客として作品を楽しみながら、同時に国際ニュースとしても追いかけていく価値がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








