IOC新会長にコヴェントリー氏就任 初の女性・アフリカ出身トップ誕生 video poster
国際オリンピック委員会(IOC)の新会長に、ジンバブエ出身の元競泳選手カースティ・コヴェントリー氏が就任しました。IOC131年の歴史で初めての女性会長、そして初のアフリカ出身トップという大きな節目となります。
ローザンヌ本部で引き継ぎ式 バッハ氏からコヴェントリー氏へ
スイス・ローザンヌのIOC本部で行われた引き継ぎ式で、カースティ・コヴェントリー氏がトーマス・バッハ前会長から職務を引き継ぎました。式典は現地時間の月曜日に開かれ、新体制への移行が正式にスタートしました。
41歳の元五輪競泳女王 IOC史上10代目の会長に
41歳のコヴェントリー氏は、オリンピックで活躍した競泳選手として知られ、今回IOCの第10代会長に就任しました。IOCは131年の歴史を持つ世界的なスポーツ団体ですが、そのトップに女性が立つのは今回が初めてです。また、アフリカ出身者が会長に就くのも初となります。
- IOC第10代会長に就任
- 初の女性会長
- 初のアフリカ出身トップ
これまで欧米出身の男性が中心だったIOCのリーダー像から、大きく一歩踏み出したかたちです。
バッハ前会長、IOC創設者クーベルタンに言及
引き継ぎ式では、退任するトーマス・バッハ前会長がスピーチでIOC創設者のピエール・ド・クーベルタンに敬意を表しました。近代オリンピックの理念を築いた人物にあらためて触れたことで、「伝統」と「新しいリーダーシップ」の両方を意識した演出とも受け止められます。
クーベルタンが掲げたオリンピックの理想は、時代とともに解釈が問われ続けてきました。女性であり、アフリカ出身であり、かつ元アスリートでもある新会長の就任は、その理想を今の時代にどうアップデートしていくのか、という問いを投げかけています。
なぜ今回のIOC人事が注目されるのか
今回の会長交代は、単なるトップ人事以上の意味を持つと見られています。特に注目されているのは、次の3つのポイントです。
- スポーツ界におけるジェンダー平等の象徴となりうること
- アフリカを含むグローバル・サウスの声をどう反映するか
- 元アスリートとして選手の視点をどこまで政策に生かせるか
多様性とジェンダー平等の新たな象徴
「初の女性会長」「初のアフリカ出身会長」という肩書きは、世界のスポーツ界における多様性とジェンダー平等の流れを象徴するものです。オリンピックは各国・各地域を代表する選手が集まる場であり、その運営を担う組織のトップに多様な背景を持つ人が立つことは、象徴的な意味を持ちます。
新会長の存在そのものが、スポーツ団体や企業、国際機関など、他の組織にとってもリーダー選びを考え直すきっかけになるかもしれません。
元オリンピアンの視点に期待
コヴェントリー氏は「元オリンピック競泳チャンピオン」という経歴を持つ会長です。現役時代に世界の舞台で競い合った経験は、選手の目線からオリンピックやスポーツ政策を考えるうえで大きな強みになります。
大会の環境づくり、公正な競技運営、選手のキャリア支援やセカンドキャリアなど、現場でしか見えない課題にどう向き合うのか。アスリート出身のトップとしての決断に、世界のスポーツ界から注目が集まりそうです。
これからのIOCとオリンピックに問われるもの
オリンピックをめぐっては、開催都市の負担、若い世代の関心、持続可能性(サステナビリティ)、人権や社会的メッセージの扱いなど、さまざまな論点が議論されています。新会長のもとでIOCがどのような優先順位をつけ、どんな改革を進めていくのかは、今後の国際スポーツの流れを左右します。
単に「世界最大のスポーツイベント」を運営する組織から、社会や次世代にどんな価値を届けるのかを問われる組織へと変われるのか。今回のトップ交代は、その試金石となる節目の一つだと言えます。
41歳という比較的若い世代のリーダーが率いる新しいIOCが、これからどのようにオリンピックの未来像を描いていくのか。次の大会だけでなく、10年後、20年後のスポーツのかたちを考えるうえでも、注視していく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com







