NATO軍事費5%目標に抗議 ハーグで数千人がデモ video poster
オランダのハーグで、北大西洋条約機構(NATO)と軍事費の増大に反対する数千人規模のデモが日曜日に行われました。これは、6月24〜25日に同市で予定されていたNATOの年次首脳会議を2日後に控えたタイミングでした。
首脳会議では、加盟国の国内総生産(GDP)の5%を防衛費に充てる新たな目標が承認されると見込まれており、その動きに対する市民の懸念が一気に表面化した形です。
ハーグで起きた抗議行動
今回のデモには数千人が参加し、NATOそのものの在り方や軍事費の増大に対して抗議の声を上げました。人びとはハーグの街に集まり、プラカードやメッセージを掲げながら、今後の安全保障政策に異議を唱えようとしました。
デモは、NATOの年次首脳会議が開かれる予定だった会場と同じハーグで行われたことから、首脳たちに直接メッセージを届けたいという市民の思いがにじむかたちとなりました。
NATO首脳会議と防衛費「GDP5%」目標
NATOの年次首脳会議は、厳重な警備態勢のもと、6月24〜25日にハーグで開催される予定でした。加盟国の首脳らは、自国の国内総生産(GDP)の5%を防衛費に充てる新たな目標を承認すると見込まれていました。
GDP(国内総生産)とは、一定期間に国内で生み出された付加価値の合計額で、国の経済規模を示す代表的な指標です。防衛費をGDP比で示すことで、経済力に対してどれだけ軍事に資源を振り向けるのかを、国際的に比較しやすくなります。
もし「GDP5%」という目標が正式に掲げられることになれば、各国は防衛費を大きく引き上げるプレッシャーにさらされる可能性があります。その影響は、国家予算全体の組み立てや、社会保障、教育、医療など他分野の優先順位にも波及しかねません。
軍事費拡大への懸念と市民の視点
軍事費の増大に反対する人たちは、一般的に次のような点を懸念します。
- 社会保障や教育、医療などへの予算が圧迫されること
- 軍備の拡大が安全保障上の緊張を高め、地域の不安定化につながる可能性
- 外交や対話による解決よりも、軍事的な対応が優先されてしまうこと
今回のハーグでの抗議行動も、こうした懸念や疑問を背景に、自国や国際社会の安全保障のあり方を問い直す動きの一つといえます。数千人が街頭に立ったという事実は、軍事費や安全保障政策が専門家だけのテーマではなく、市民一人ひとりの問題として受け止められていることを示しています。
安全保障と暮らしのバランスをどうとるか
NATOの防衛費目標のように、安全保障政策は一見すると国レベルの遠い話に見えます。しかし、その裏側には、税金の使い道や福祉、教育、インフラ整備など、日常生活に直結する選択が含まれています。
軍事費を増やすべきか、それとも他の分野を優先すべきか。そのバランスをどこに置くのかは、各国の社会が時間をかけて議論し、決めていく必要があります。ハーグでの数千人規模のデモは、その議論に市民がどのように関わるのかを問いかける出来事となりました。
これから続く議論にどう向き合うか
6月24〜25日のNATO首脳会議に向けて示された「GDP5%」という防衛費目標をめぐる議論は、その後も各国で続いていくとみられます。国際ニュースとしての動きだけでなく、自分自身の価値観や優先順位を見つめ直すテーマとして捉えることもできるでしょう。
安全保障と暮らしの安心、国際協調と軍事力のバランスをどう考えるのか。ハーグでの抗議デモは、その問いを私たちに静かに投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








