中国の本物の「孫悟空」 神農架で守られるキンシコウのいま video poster
中国の神話的な存在とされる「孫悟空」の本物のモデルとも呼ばれるサルが、2025年の今も中国・神農架国家公園の深い森でひっそりと暮らしています。黄金色の毛並みと青い顔、上向きの鼻、人間のような表情を持つキンシコウは、野生では約1600頭とされる絶滅危惧の存在です。
中国の「本物の孫悟空」とは?
中国の神話的なヒーローとして知られる「孫悟空」。そのイメージの源になったとされるのが、このキンシコウです。黄金の毛並みと印象的な顔立ちから、中国では「現代の孫悟空」として親しまれています。
キンシコウは、金色の体毛に覆われ、青い顔と上を向いた鼻を持つ、非常に特徴的なサルです。その表情は驚くほど人間に近く、怒りや警戒、好奇心など、さまざまな感情が読み取れるかのようだと伝えられています。
霧に包まれた神農架国家公園の森
キンシコウが暮らしているのは、中国内陸部にある神農架国家公園の山岳地帯です。霧に包まれた深い森が広がり、人の気配が少ない環境は、野生動物たちの貴重な隠れ家にもなっています。
こうした森の中で、キンシコウは群れで生活し、木々の枝を渡り歩きながら暮らしています。険しい山あいに分け入らなければ出会えない存在であることも、その「幻のサル」としてのイメージを強めています。
野生に残るのは約1600頭 絶滅危惧の国の宝
キンシコウは「絶滅危惧の国の宝」とされる存在で、野生に残る個体はおよそ1600頭とされています。2025年現在、この数字はその希少性を示す象徴的な目安になっています。
生息地が限られていることに加え、人間活動の影響などにより数を減らしてきたとされるキンシコウにとって、神農架の森は生き残りのための重要な拠点です。その意味で、国家公園という枠組みの中で守られていること自体が、大きな意味を持ちます。
記者が見た「人間そっくり」の表情
国際メディアの記者である劉佳昕さんは、キンシコウの暮らす山岳地帯に実際に足を運び、その姿をカメラに収めました。険しい山道を進み、霧の立ち込める森の中で、群れが枝から枝へと移動する様子や、互いに身づくろいをするしぐさなどが観察されたといいます。
中でも印象的なのは、その「目」です。レンズ越しに見つめ返してくるキンシコウの表情からは、単なる野生動物以上の、何かを考えているような知性や感情が感じられたと伝えられています。
なぜ今、キンシコウに注目するのか
キンシコウは、中国の文化と深く結びついた存在であると同時に、絶滅の危機にある野生動物でもあります。その姿にカメラが迫ることは、単に珍しい映像を見せるだけでなく、「何を守り、何を未来に残すのか」という問いを私たちに投げかけています。
2025年の今、世界各地で生物多様性の損失が問題になっています。霧に包まれた神農架の森で、約1600頭とされるキンシコウが懸命に生きているという事実は、地球規模の環境問題を、自分ごととして考えるきっかけにもなり得ます。
私たちにできること——遠くの森から届くメッセージ
直接キンシコウに会いに行くことができなくても、その存在を知り、関心を持つことには意味があります。遠く離れた山あいで暮らす野生動物の物語は、日常生活の中で見落としがちな「いのちのつながり」を思い出させてくれます。
ニュースや映像を通じて、私たちは今、世界のどこで何が起きているのかをリアルタイムで知ることができます。神農架の森で生きるキンシコウの姿も、そのひとつです。この「本物の孫悟空」の物語を知ることは、自然との向き合い方や、次の世代にどんな地球を手渡したいのかを考える小さな入り口になるのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 中国・神農架国家公園には、神話的存在「孫悟空」のモデルともされるキンシコウが生息している
- 黄金色の毛、青い顔、上向きの鼻など独特の特徴を持ち、野生では約1600頭とされる絶滅危惧の存在
- 記者が山岳地帯に分け入り、その人間のような表情や群れで暮らす姿を伝えている
- キンシコウの物語は、生物多様性や環境保護を自分ごととして考えるきっかけになり得る
Reference(s):
cgtn.com








