孔子の故郷・曲阜へ 米国クリエイターの「心を込める」旅 video poster
孔子の故郷・曲阜へ 米国クリエイターの「巡礼」
古代の思想家・孔子の故郷として知られる山東の曲阜に、アメリカ人のアドベンチャー系映像作家でコンテンツクリエイターのJJ Yoshさんが足を運びました。きっかけは、孔子の英語に訳された一節「Wherever you go, go with all your heart.」。この短い言葉が、彼の旅のスタイルと世界の見方を大きく揺さぶったといいます。
JJ Yoshさんを動かした一つの言葉
JJさんを曲阜まで導いたのは、目的地そのものよりも、その地に刻まれた孔子の知恵でした。どこへ行くにも、心を込めて向き合うこと。シンプルなメッセージですが、日常の忙しさの中で忘れがちな態度でもあります。
彼はこの言葉をきっかけに、旅を次のように捉え直そうとしています。
- 行き先を「チェックリスト」で終わらせない
- 風景だけでなく、人や空気、沈黙にも耳を澄ます
- 自分が何を感じ、何を大切にしたいのかを問い直す
こうした視点の変化は、ただの観光ではなく「巡礼」に近いものと言えるかもしれません。
山東が「地図の一点」から「物語の舞台」へ
JJさんにとって、山東は旅の前までは地図上の一つの名前にすぎませんでした。ところが、実際に曲阜を訪れ、人々と出会い、街の空気の中で孔子の言葉を思い返すうちに、その場所は次第に「生きた風景」として立ち上がってきます。
温かさ、内省、そしてストーリー
彼の旅の中で、山東は次のような表情を帯びていきます。
- 温かさ:道を尋ねたときの一言、すれ違う人のまなざし。その小さなやりとりが、土地への安心感を育てます。
- 内省:歴史ある場所を歩きながら、「自分はどう生きたいのか」という問いが静かに浮かび上がります。
- ストーリー:街角や建物にまつわる物語に触れることで、山東は「観光地」ではなく「物語の舞台」として記憶に刻まれていきます。
こうして山東は、JJさんにとって単なる旅行先ではなく、心のあり方を映し出す鏡のような場所になっていきます。
理解し、つながり、思いやるということ
今回の旅は、JJさんにとって「理解する」「つながる」「思いやる」という三つのキーワードを見つめ直す時間にもなりました。
- 理解する:孔子の言葉や、その土地に暮らす人の価値観を、自分のものさしだけで判断せずに受け止めようとすること。
- つながる:言葉や文化の違いを越えて、同じ時間と空間を共有することそのものを大切にすること。
- 思いやる:自分の体験を映像や物語として共有するとき、相手への敬意や配慮を忘れないこと。
孔子の故郷に立ちながら、彼は「理解・つながり・思いやり」という普遍的なテーマを、自分自身の仕事や生き方と結びつけて考え直しているようです。
2025年の今、孔子のメッセージをどう受け取るか
2025年の今、世界はかつてないほどつながりながら、同時に分断も経験しています。そんな時代に、古代の思想家の言葉が、海を越えて一人のクリエイターを動かし、山東の曲阜までの旅へと導いたという事実は、静かな重みを持ちます。
スマートフォン一つで世界中の情報に触れられる私たちにとっても、「どこへ行くにも、心を込めて向き合う」という態度は決して古びていません。たとえ遠くへ旅をしなくても、例えば次のような場面で生かすことができそうです。
- 通勤電車の中で、目の前の景色や人の気配に少しだけ意識を向けてみる
- オンラインで出会う異なる背景の人の言葉に、先入観ではなく好奇心で向き合う
- 仕事や勉強の「作業」を、誰かの役に立つ行為として捉え直してみる
SNSで広がる「心の旅」
JJさんは映像作家であり、コンテンツクリエイターでもあります。曲阜での体験や、孔子の言葉から得た気づきは、映像や投稿を通じて世界中の視聴者と共有されていくでしょう。
SNSで流れてくる旅のコンテンツは、ときに「映え」に偏りがちです。しかし、今回のように一つの言葉を起点にした「心の旅」は、見る人にも静かな問いを投げかけます。「自分ならどこへ、どんな思いで旅をしたいだろうか」。
孔子の故郷・曲阜をめぐる一人のクリエイターの物語は、2025年を生きる私たちに、旅の意味と他者とのつながり方をもう一度考えてみないかと促しているようです。
Reference(s):
Following the voice within: A pilgrimage to Confucius' wisdom
cgtn.com








