イラン外相「米国の本気を確信できない」核協議再開は条件付きと示唆 video poster
イランのセイド・アッバス・アラグチ外相は今週、中国・天津で開かれた上海協力機構(SCO)外相会合後に行われた中国国際テレビ(CGTN)との単独インタビューで、米国との核協議について「米国の本気度をまだ確信できていない」と述べ、協議再開には明確な条件があることを示しました。
天津のSCO外相会合後、イラン外相が語ったこと
アラグチ外相は、上海協力機構(SCO)の外相会合に出席するため天津を訪れた際、インタビューに応じました。イランと米国の核協議をめぐって、イラン側がどのように状況を見ているのかが示された形です。
外相は、米国が核協議を再開し、双方に利益のある「ウィンウィンの解決」に向かう意志を本当に持っているかどうかについて、イランはまだ納得していないと強調しました。
イランが示した「核協議再開」の条件
アラグチ外相は一方で、イランが交渉による合意に戻る可能性も否定しませんでした。その条件として、米国側に次のような姿勢が必要だと述べています。
- 米国が核協議に臨むにあたり、イランにとって納得できるレベルの「真剣な決意(real serious determination)」を示すこと
- 軍事オプションを脇に置き、圧力や威嚇ではなく対話を優先すること
- 一方的な勝利ではなく、交渉による合意(negotiated solution)を本気で探ること
外相の発言からは、イランが軍事的な選択肢よりも交渉による解決を重視しつつ、そのためには米国の姿勢の変化が不可欠だとみている様子がうかがえます。
軍事オプションではなく交渉を重視
今回のインタビューで特に目を引くのは、イラン側が「軍事オプションを脇に置く」ことを明確に条件として挙げた点です。これは、力による圧力ではなく、話し合いによる着地点を求めているというメッセージでもあります。
同時に、イランは「ウィンウィンの解決」をキーワードとして掲げています。これは、どちらか一方だけが得をする合意ではなく、双方が一定の利益を得られる枠組みでなければ受け入れられないという立場を示しているといえます。
なぜこの発言が重要なのか
核問題をめぐるイランと米国の関係は、地域の安全保障やエネルギー市場など、国際社会全体に影響を与えます。その中で、イランの外相が「条件次第では交渉に戻る」可能性を示したことは、緊張と対話のバランスを測るうえで重要なシグナルです。
一方で、「まだ米国の決意を確信していない」という発言は、現時点では両国の溝が埋まっていないことも意味します。今後、米国がどのような形で「真剣な決意」を示すのか、そして軍事オプションではなく交渉を優先する姿勢を具体的にどう打ち出すのかが問われることになります。
ニュースをどう読むか:3つのポイント
- 核協議再開は「まだ」ではあるが「不可能」ではない
イランは扉を完全には閉じておらず、条件が整えば交渉に戻る余地を残しています。 - 鍵を握るのは米国のシグナル
イランは、米国に実質的な姿勢の変化と、軍事的圧力に頼らない対応を求めています。 - 多国間の場で発せられたメッセージ
上海協力機構の外相会合という国際的な場での発言である点も、他の参加国を含む広い国際社会へのメッセージと見ることができます。
核協議をめぐる対話は一朝一夕に進むものではありませんが、今回の発言は、力ではなく交渉による解決をめざす道が依然として開かれていることを示しています。今後、米国とイランの双方がどのような具体的な行動を取るのかが、次の大きな焦点になりそうです。
Reference(s):
Iranian FM: Nuclear talks with U.S. to start when Iran is convinced
cgtn.com








