イラン外相「IAEAとの協力は新しい形で継続」SCO外相会合で示した姿勢 video poster
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は、国際原子力機関(IAEA)との協力を「新しい形」で続ける考えを示しました。イランの核問題をめぐる緊張が続くなかで、この発言は国際社会に向けた重要なシグナルとなっています。
天津でのSCO外相会合後、独占インタビュー
今週、天津で開かれた上海協力機構(SCO)外相会合に出席したアラグチ外相は、中国のテレビ局CGTNの独占インタビューに応じました。そこで外相は、イスラエルと米国によるイランの核施設への攻撃を受けてIAEAとの協力を正式に停止した後も、同機関と「新しい方法」で協力していくと語りました。
「新しい形の協力」とは何か
詳細な中身は明らかにされていませんが、アラグチ外相の言葉からは、IAEAとの関係を完全に断ち切るのではなく、枠組みを見直しながら協力を続ける姿勢がうかがえます。
- 従来の協力メカニズムを見直し、イラン側の安全保障上の懸念をより強く反映させる
- IAEAの監視や査察の在り方について、条件や手順を再協議する
- 対話の窓口は維持しつつも、協力の範囲や情報共有の度合いを調整する
こうした方向性は、緊張が高まる中でも外交と対話のチャンネルを閉ざさないというメッセージとも受け止められます。
攻撃と協力停止という背景
アラグチ外相によれば、イスラエルと米国によるイランの核施設への攻撃を受け、イランはIAEAとの協力を正式に停止しました。この決定は、イランの核活動の透明性や安全性に対する懸念を一気に高める動きとして注目されました。
その一方で、外相があらためてIAEAとの「新しい形の協力」継続を表明したことは、完全な決裂ではなく、関係を再構築しようとする意図の表れとも言えます。
国際社会へのシグナル
今回の発言は、次のようなメッセージを含んでいると考えられます。
- イランは一方的に国際枠組みから離脱するつもりはなく、自国の安全保障を重視しつつも協議の余地を残している
- IAEAとの対話継続を通じて、核問題をめぐる誤解や不信を一定程度コントロールしたいという思惑がある
- SCO外相会合という多国間の場でメッセージを発信することで、地域のパートナーとの連携も意識している
核問題は、地域の安定だけでなく世界のエネルギー安全保障や安全保障環境にも直結するテーマです。イランとIAEAの関係の行方は、今後も国際ニュースの重要な焦点であり続けます。
これからの注目ポイント
現時点で、具体的な協力の枠組みやスケジュールは示されていませんが、次の点が今後の注目材料となりそうです。
- イランがIAEAとの「新しい形の協力」をどのような具体策として打ち出すのか
- IAEA側がイランの提案や条件をどの程度受け入れ、実務レベルでの協議がどこまで進むのか
- イスラエルや米国を含む関係国が、この動きをどのように評価し、対応していくのか
天津での発言は短いコメントにとどまりましたが、その背後には、軍事的緊張と外交的対話のあいだで揺れる複雑な現実があります。読者の皆さんも、イランとIAEAの今後のやり取りが、より広い国際秩序にどんな影響を与えるのか、少し長い目で追いかけてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








