イラン外相が語るSCOサミット期待と「もろい」停戦、核協議再開の行方 video poster
2025年12月上旬、中国の天津で開催された上海協力機構(SCO)外相会合の後、イランの外務大臣セイエド・アッバス・アラグチ氏がCGTNの単独インタビューに応じました。アラグチ外相は、今後開かれるSCOサミットへの期待、中東で続くイスラエルとの「もろい」停戦、そして米国との核協議再開の可能性について語りました。本記事では、その発言のテーマを整理し、国際ニュースとしてどこに注目すべきかを解説します。
SCO外相会合とイラン外交の現在地
今回のインタビューは、上海協力機構(SCO)の外相会合後に行われました。SCO外相会合は、加盟国の外相が集まり、地域の安定や協力の方向性を話し合う場です。アラグチ外相は、この場での議論を踏まえつつ、イランの立場や期待をCGTNに対して説明しました。
インタビューでは、とくに「今後のSCOサミットに、イランがどのような役割と成果を期待しているのか」が一つの柱になっています。具体的な中身は今後のサミットで明らかになっていきますが、より広く見れば、イランにとってSCOは次のような意味を持つと考えられます。
- 地域の安全保障について、複数の国と対話できる場
- 経済協力や投資、エネルギーなどをめぐる協力のチャンス
- 二国間関係だけではなく、多国間の枠組みを通じて外交の選択肢を広げる場
天津での会合後にあえて単独インタビューに応じたことは、イランがSCOとその場での議論を重視していることを示しているとも言えます。
イスラエルとの「もろい」停戦——続く緊張と外交の余地
アラグチ外相は、イスラエルとの停戦について「fragile(もろい)」と表現しました。これは、いまの停戦状態が長期的に安定しているとは言えず、わずかなきっかけで再び緊張が高まりかねないという認識を示す言葉です。
中東の停戦が「もろい」とされる背景には、一般論として次のような要素があります。
- 長年にわたる対立や不信が根深く、政治的な合意が脆弱になりやすいこと
- 国内外の世論や政治日程によって、合意が揺らぎやすいこと
- 現場レベルでの偶発的な衝突が、大きなエスカレーションにつながり得ること
アラグチ外相が「もろい」という言葉を使ったことは、停戦そのものは歓迎しつつも、「これで終わりではない」という警戒感をにじませるものだと受け止めることができます。停戦を安定した和平につなげるには、外交的な努力と対話の枠組みを維持し続ける必要があります。
この点で、イランを含む地域の関係国が、どのように停戦の維持と緊張緩和に関わっていくのかは、今後の中東情勢を考えるうえで重要な視点です。
米国との核協議再開の可能性
インタビューでは、イランと米国の核協議をめぐる「再開の見通し」も話題となりました。アラグチ外相は、米国との核問題をめぐる対話の再開可能性について意見を述べています。
核協議の再開は、イランにとっても国際社会にとっても、大きな意味を持ちます。
- 制裁や圧力をめぐる緊張を下げるきっかけになり得ること
- 核開発をめぐる透明性と予測可能性を高め、誤解や誤算を減らせること
- 中東全体の安全保障環境を、徐々に安定させる方向に動かす可能性があること
一方で、協議を再開するかどうか、どのタイミングで再開するかは、双方の国内政治や安全保障上の判断に大きく左右されます。アラグチ外相が「再開の可能性」について語ったことは、少なくとも外交チャネルが完全に閉ざされているわけではない、というメッセージとしても読み取れます。
中国の天津で行われた会合という意味
今回のインタビューの舞台となったのは、中国の天津で開かれたSCO外相会合です。この事実は、イランの外交が中東だけでなく、アジアの地域協力の枠組みとも結びついていることを示しています。
SCOのような多国間の場では、二国間の関係だけでは出てこない議題や組み合わせが生まれます。中東情勢や核問題についての議論も、こうした場を通じて、より広い国際的な枠組みの中で位置づけられていきます。
天津での会合後に、アラグチ外相がSCOサミットへの期待と停戦や核協議という繊細なテーマをあわせて語ったことは、「安全保障」「経済」「外交」を一体でとらえようとする動きの一端と見ることができます。
このニュースから考えたい3つのポイント
newstomo.com の読者として、このニュースをどう自分ごととして受け止めるか。整理すると、次の3つのポイントが見えてきます。
- 地域機構の重要性
中東情勢や核問題といった一見遠いテーマも、SCOのような地域協力の枠組みを通じて、アジア全体の安定とつながっています。 - 「もろい停戦」が示す現実
停戦という言葉に安心しきるのではなく、その背後にある不安定さやリスクをどう減らしていくかが問われています。 - 対話のチャンネルをどう維持するか
核協議再開の「可能性」が語られているうちは、外交的な解決の余地があります。国際社会がそのチャンネルをどう支えるかも注目点です。
シェアするときのひと言まとめ
一文でまとめるなら、「イラン外相が天津のSCO外相会合後、サミットへの期待と中東停戦、核協議再開の行方を同時に語ったことは、地域と世界の安全保障が密接につながっている現実を映し出している」と言えるでしょう。
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Reference(s):
Exclusive: Iranian FM on SCO, Israel ceasefire and nuclear issues
cgtn.com








