上海の夏フェス「Shanghai Summer」没入型イベントで観光都市へ加速 video poster
コスプレ、ライブショー、古代武術のパフォーマンス、シティウォーク――2025年の夏、上海で開かれた国際消費シーズン「Shanghai Summer」は、街全体を舞台にした没入型の文化・観光イベントとして注目を集めました。3カ月にわたるこの取り組みは、上海が世界的な旅行先として存在感を高める動きの一端といえます。
「Shanghai Summer」とはどんなイベントか
「Shanghai Summer」は、上海市が掲げる「オールラウンド・オールシナリオ型の消費サービスエコシステム」の構築をめざす国際消費シーズンです。買い物だけでなく、文化体験や観光、街歩きまでを含めて、都市での過ごし方そのものをパッケージにする発想が特徴です。
2025年のシーズンでは、アニメやカルチャー観光が牽引役となり、国内外の来訪者に向けて、夏の上海を丸ごと楽しめる仕掛けが展開されました。
没入型コンテンツで「街そのもの」を楽しむ
今回の「Shanghai Summer」を象徴するのが、「没入型」と呼ばれる体験型のコンテンツです。参加者は特定の会場に閉じこもるのではなく、街なかを移動しながら、ショーやパフォーマンス、歴史や文化のストーリーに入り込んでいきます。
アニメとコスプレがつなぐカルチャーと観光
アニメ作品の世界観を取り入れたイベントやコスプレ企画は、若い世代を中心に人気を集めています。キャラクターに扮した参加者が街を歩き、フォトスポットや関連イベントを巡ることで、アニメファンの楽しみと都市観光が自然につながっていきます。
古代武術ショーが見せる「伝統」の新しい見せ方
古代武術の演武やパフォーマンスも、今年の「Shanghai Summer」を彩った要素の一つです。歴史や伝統文化を、静的な展示ではなく、目の前で展開するライブショーとして体験してもらうことで、観る人の記憶に残るコンテンツへと変えていきます。
シティウォークで日常の風景を再発見
ガイド付きのシティウォークは、観光客だけでなく、上海に暮らす人にとっても「自分の街を新しい角度から見る」きっかけになります。路地裏のカフェや歴史的建築、川沿いの遊歩道などを歩きながら、生活空間そのものを観光資源として味わうスタイルです。
文化イベントが「消費のエンジン」になる理由
今年の「Shanghai Summer」は、文化イベントが消費と観光の新しいエンジンになり得ることを示しました。その背景には、次のようなポイントがあります。
- モノ消費からコト消費へ:買い物だけでなく、体験そのものに価値を見出す傾向に応える。
- 滞在時間の拡大:街歩きやショーを組み合わせることで、都市に滞在する時間が自然と長くなる。
- 季節ごとの「理由」をつくる:夏ならではのイベントを用意することで、「今、行きたい」と思わせる動機になる。
こうした仕掛けは、単発のフェスティバルではなく、都市全体のブランドづくりにもつながります。
世界的な観光都市をめざす上海
3カ月にわたる没入型の文化・観光シーズンを通じて、上海は「世界的に知られた旅行先」に近づこうとしています。アニメやライブパフォーマンス、伝統文化、街歩きといったさまざまな要素を組み合わせることで、「一度行くだけでは味わいきれない都市」というイメージを育てているともいえます。
国際ニュースとして見ると、「Shanghai Summer」はアジアの大都市が観光と消費をどのように掛け合わせているかを示す一つのケースです。都市が経済成長を続けるうえで、文化やエンターテインメントをどう位置づけるのかが、ますます重要になっていることがうかがえます。
日本の都市へのヒントは
日本の読者にとって、「Shanghai Summer」の動きは決して遠い話ではありません。アニメやポップカルチャー、歴史的な町並みなど、日本の都市も多様な資源を持っています。それらを単発のイベントではなく、季節ごとに連動させた「都市全体の体験」として設計できるかどうかが問われているとも言えます。
夏の上海で試みられたような没入型の文化・観光イベントは、アジア各地の都市が互いに学び合いながら発展していく一つのモデルになるかもしれません。2025年の「Shanghai Summer」が示したのは、観光と消費を超え、「都市でどう過ごしたいか」というライフスタイルの提案だったとも言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








