中国の税還付販売が94.6%増 国際消費中心都市の今を読む video poster
中国商務部の報道官であるHe Yadong氏は、木曜日の記者会見で、今年上半期の出国税還付販売の売上が全国で94.6%増加したと明らかにしました。北京や上海、広州で税還付に対応する店舗が大きく増えたことが背景にあり、中国経済と国際ニュースの両面から注目を集めています。本記事では、この動きを日本語で分かりやすく整理し、国際消費トレンドという視点から考えます。
税還付販売が94.6%増 中国商務部が公表
会見でHe Yadong氏は、今年上半期における全国の出国税還付販売額が94.6%の伸びを記録したと説明しました。数字そのものはシンプルですが、いくつかの意味を読み取ることができます。
- 出国税還付販売は、訪問者などが指定店舗で商品を購入し、出国時に一定額の税金が払い戻される仕組みを指します。
- この売上が増えるということは、税還付対象となる買い物が増えていることを意味し、中国でのショッピング需要の強さを示します。
- あわせて、税還付を利用しやすい店舗網や制度の整備が進んでいることも読み取れます。
中国の消費動向は、世界のサプライチェーンや観光・小売業にも影響を与えるため、今回の発表は国際ニュースとしても押さえておきたいポイントです。
北京・上海・広州で税還付店が拡大
何より目を引くのは、税還付に対応する店舗数の急増です。He氏によると、今年4月以降、次のような状況になっています。
- 北京の税還付店数が1,400店を超えた
- 上海の税還付店数も1,400店を超えた
- 広州では税還付店数が500店を上回った
税還付店とは、出国時の税金払い戻しの対象となる店舗のことです。旅行者などがこれらの店舗で商品を購入し、空港などで手続きを行うことで、一定の税金が戻ってくる仕組みです。
北京と上海でそれぞれ1,400店超という規模は、日常のショッピングの中で税還付サービスにアクセスできる機会がかなり広がっていることを意味します。広州でも500店超となり、華南地域の重要な消費拠点としての存在感が高まっていると言えます。
国際消費中心都市づくり 4年で見えてきた成果
今回の数字の背景には、中国が進めてきた国際消費中心都市づくりの取り組みがあります。中国は2021年に、上海、北京、広州、天津、重慶の5都市が国際消費中心都市の建設を先行して進めることを承認しました。今回の発表は、その政策から4年が経過したタイミングでの「中間結果」とも言えます。
国際消費中心都市の狙いとして、例えば次のような点が挙げられます。
- 世界のブランドやサービスを集め、多様な消費ニーズに応える都市づくり
- 観光、展示会、エンターテインメントなどを組み合わせた複合的な消費空間の形成
- 税制や決済、物流などの制度やインフラを整備し、国際的に競争力のあるビジネス環境を高めること
北京や上海、広州で税還付店が集中していることは、こうした政策が具体的なショッピング環境の改善として現れている一例と見ることができます。
なぜ今「China Shopping」が話題なのか
He氏は会見で、China Shoppingという言葉も話題になっていると紹介しました。これは、海外からの旅行者やビジネス客だけでなく、中国国内の人びとにとっても、中国で買い物をすること自体が一つのトレンドになっていることを示唆しています。
China Shoppingが注目される背景として、次のような要素が考えられます。
- 国際ブランドと中国発ブランドの両方がそろう品ぞろえの豊富さ
- 電子決済などデジタル技術を活用したスムーズな購買体験
- 税還付制度などを通じた価格面での魅力
こうした要素が組み合わさることで、中国本土の主要都市は、買い物そのものが旅の目的となるような「国際的な消費の場」として存在感を高めつつあると考えられます。
日本の読者にとっての意味
日本の読者にとって、このニュースは単なる中国経済の話題にとどまりません。いくつかの視点から、私たちの生活やビジネスともつながってきます。
- 観光や出張で中国本土を訪れる人にとって、現地での買い物スタイルやお得な制度を知る手がかりになる
- 小売やメーカー、サービス業にとっては、中国の主要都市がどのような消費の舞台になっているかを考えるヒントになる
- 日本自身が観光立国や消費拠点として競争力を高めていくうえで、どのような制度や都市づくりが必要かを考えるきっかけになる
特に、若い世代の消費者は、オンラインとオフラインを自由に行き来しながら、国境を越えて商品やサービスを選ぶようになっています。国際ニュースとして中国の消費政策を追うことは、自分のライフスタイルやキャリアの選択を考える材料にもなり得ます。
これから注目したいポイント
今回の発表を踏まえて、今後チェックしておきたいポイントを整理しておきます。
- 出国税還付販売の伸びが、今年下半期以降も続くかどうか
- 北京や上海、広州に続き、天津や重慶でも税還付店の拡大が進むかどうか
- 中国商務部をはじめとする当局が、国際消費中心都市をめぐってどのような新たな政策や支援策を打ち出すか
数字として示された94.6%という伸びは、一つのスナップショットにすぎません。ただ、その背後には、中国がこの数年で進めてきた都市政策と消費戦略の積み重ねがあります。ニュースをきっかけに、その文脈まで含めて眺めてみることで、国際ニュースの見え方はより立体的になっていきます。
今後もnewstomo.comでは、中国を含む世界各地の経済・消費トレンドを、日本語で分かりやすくお伝えしていきます。
Reference(s):
cgtn.com








