中国・シーザン高原のバラ 女性や高齢者を支えるダマスクローズの力 video poster
中国西部のシーザン高原で育つダマスクローズが、チベット族の女性や高齢者、障がいのある人たちに新しい仕事と収入をもたらしています。香り高いバラが、地域の暮らしと尊厳を支える存在になりつつあります。
標高3000メートルで咲くダマスクローズ
中国のシーザン高原に位置する四川省シャオジン県では、標高およそ3000メートルの自然環境の中でダマスクローズが栽培されています。ここで育つバラは、その香りの強さと美しさで、人びとの目と心をひきつけています。
バラが支える多様な人たちの働き方
このダマスクローズ栽培に関わっているのは、チベット族の女性をはじめ、高齢者や障がいのある人たちです。畑づくりや花の世話、収穫、選別といった工程を通じて、地域のさまざまな人々が働く機会を得ています。
- 家の近くの畑で働けるため、子育てや介護と両立しやすい
- 高齢者も、自分の体力に合わせて無理なく参加できる
- 障がいのある人も、自分のペースで役割を担うことができる
これまで十分な仕事の選択肢がなかった人たちが、バラづくりを通じて地域の経済を支える一員として活躍できるようになっています。
美しさだけでなく、尊厳と収入を生む花
ダマスクローズは、その見た目の美しさや香りだけでなく、農家にとって大切な現金収入の源にもなっています。花を育て、収穫し、販売する一連のプロセスが、地元農家の家計を支えています。
特に、これまで家計を支える役割を担いにくかった女性や高齢者などが、自らの手で収入を得られるようになることは、経済的な自立だけでなく、自己肯定感や地域での役割意識にもつながります。ダマスクローズは、まさに「美しさ以上のもの」を生み出していると言えるでしょう。
シーザン高原から見える、これからの地方のかたち
シーザン高原のダマスクローズの動きは、地方での仕事づくりやジェンダー平等、インクルージョン(多様な人の包摂)のあり方を考えるヒントにもなります。自然環境を生かした農業と、多様な人が参加できる働き方を組み合わせることで、地域に根ざした新しいモデルが生まれているからです。
遠く離れた中国西部の高原で起きている変化は、日本を含む他の地域にとっても無関係ではありません。高齢化が進む地域社会で、どのように仕事を生み、誰も取り残さない仕組みをつくるのか──シーザン高原のバラは、その問いに静かに視点を投げかけています。
私たちにできる小さな一歩
国際ニュースとしてこの動きを知ることは、遠い場所の美談として終わらせないための第一歩です。日々の買い物や情報発信のなかで、人や環境に配慮した取り組みを意識的に選び、共有していくことで、私たち自身も変化の一部になることができます。
シーザン高原で咲く一輪のバラから、世界のどこかで誰かの暮らしが少しずつ変わっている。そのつながりを意識しながらニュースを読むことが、これからの時代のリテラシーと言えるのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








