北京・密雲区で豪雨の鉄砲水 高齢者48人を消防隊が救出 video poster
北京・密雲区で8日朝、豪雨による鉄砲水が発生し、高齢者施設の入所者が一時取り残されました。救助ボートが使えない状況の中、消防隊員が自ら水に入り、48人全員を安全な場所に避難させました。
北京・密雲区の高齢者施設で48人が一時孤立
8日(月)の朝、北京市密雲区のTaishitun(タイシトゥン)鎮にある高齢者施設が、激しい雨で増水した水にのみ込まれました。施設周辺では短時間で水位が上がり、鉄砲水のような状況となったとされています。
施設内には数十人の高齢者がいましたが、水かさが増したことで自力での避難が難しくなり、一時的に取り残される事態となりました。
泳いで突入、ロープで命綱を構築
現場は水深が深く、救助車両やボートを施設のすぐ近くまで近づけることができませんでした。このため消防隊員たちは、救助機材を運び込むのをあきらめ、自ら泳いで建物内へ向かいました。
隊員たちはロープを張り巡らせて即席の命綱を作り、高齢者の腕や腰を支えながら、一本のラインに沿って少しずつ安全な場所まで誘導しました。この方法で、48人の入所者全員が無事に救出されました。
- 救助車両やボートが近づけないほどの浸水
- 消防隊員が直接水に入り、高齢者のそばまで接近
- ロープによる命綱を使い、48人を慎重に避難誘導
日曜から続く大雨、北京市内は広い範囲で警戒
北京では前日7日(日)から強い雨が続いており、市は高い警戒態勢を維持しています。複数の区で洪水や土砂災害(地すべり)に関する警報が出されていて、住民には注意が呼びかけられています。
密雲区を含む市内各地で救助や避難の活動が続いており、現地では状況の把握と対応が進められています。今回の高齢者施設の救出劇も、こうした一連の対応の中で行われました。
なぜ高齢者施設は災害時に脆弱になりやすいのか
今回の北京のニュースは、世界各地で共通する課題も浮かび上がらせています。それは、高齢者施設が豪雨や洪水などの災害時に、特に脆弱になりやすいという点です。
一般的に、高齢者施設が被害を受けた場合、次のような要因から避難が難しくなることがあります。
- 高齢者の多くが歩行に時間がかかったり、介助を必要としている
- 車いすやベッドなど、移動に手間のかかる設備が多い
- 避難経路や出口が限られている場合、短時間での避難が難しい
こうした事情から、今回のように救助側が高齢者のいる場所まで直接入り込み、一人ひとりを支えながら避難させる必要が生じます。
北京の豪雨から私たちが学べること
国際ニュースとして伝えられる北京の豪雨被害ですが、その背景にあるのは、多くの都市が抱える水害リスクです。日本を含むさまざまな国や地域でも、短時間の集中豪雨により、河川の氾濫や道路の冠水が問題になることがあります。
今回の出来事から、私たちが日常の中で意識できるポイントをいくつか挙げると、次のようになります。
- 自宅や職場、家族が通う施設周辺のハザードマップを確認しておく
- 大雨や洪水の警報が出た際の連絡手段と集合場所を家族で話し合っておく
- 高齢の家族がいる場合、利用している施設の避難計画や連絡体制を事前に確認しておく
北京・密雲区での救助活動は、多くの人の協力によって48人の命が守られた例でもあります。同時に、急な気象変化の中で、誰もが被災者になりうることをあらためて示しています。
遠く離れた地域のニュースとして受け止めるだけでなく、自分の身の回りの備えを見直すきっかけとして捉えることで、国際ニュースは私たちの日常につながっていきます。
Reference(s):
cgtn.com








