中国・ハルビン工程大学が深さ1万メートルの圧力に耐える深海ロボットを開発 video poster
中国北部のハルビン工程大学の研究チームが、深さ1万メートルに相当する極端な水圧に耐えられる新型の深海ロボットを開発しました。魚の泳ぎをまねた設計で、海中の観測や探査に使えることが期待されています。
深さ1万メートル相当の圧力に耐えるロボット
研究チームが開発したのは、「plasticized electrohydraulic robot(プラスチック化電気油圧ロボット)」と呼ばれるロボットです。電気の力で油圧を制御し、その力を柔らかい素材を通じて動きに変える仕組みを持つとされています。
チームは、このロボットを使って水深1万メートルに相当する圧力環境で試験を行い、ロボットがその極端な圧力に耐えられることを確認しました。これは、現在知られている海溝の最深部クラスの水深に近い環境を想定したものです。
魚の動きをまねたデザイン
ロボットは、魚の泳ぐ動きをモデルに設計されています。固い金属でがっちりと固めるのではなく、柔軟な素材と電気油圧システムを組み合わせることで、水圧を受け流しながら動ける点が特徴です。
こうした設計により、深海のような高圧環境でも、ロボット本体への負荷を抑えつつ、安定して遊泳できる可能性があります。深海での観測機器は、頑丈さと機動性の両立が課題とされてきましたが、その一つの解決策となり得るアプローチだと言えます。
海中観測・探査への利用が期待
研究チームによると、このロボットは海中の観測や探査に適しているとされています。深海の環境は、光が届かず水圧も高いため、人間が直接行くことが難しい場所です。そのため、ロボット技術の役割は今後ますます重要になります。
深海ロボットが安定して動き回れるようになれば、次のような分野での活用が見込まれます。
- 海洋環境の長期観測
- 深海生物の行動や生態の記録
- 海底地形や地質構造の調査
今回のようなロボット技術は、こうした深海調査の基盤を支える存在になり得ます。
2025年の視点から見る技術の意味
2025年現在、海洋資源や気候変動、海洋生態系の保全など、海に関するテーマは国際ニュースでも注目が高まっています。そのなかで、極端な深さの環境にも対応できるロボット技術は、各国の研究や協力を進めるうえで重要な要素となります。
ハルビン工程大学のロボットは、深海という「最後のフロンティア」に近づくための一歩と見ることができます。同時に、技術をどう使い、海洋環境をどう守っていくのかという問いも私たちに投げかけています。
今後、実際の海域での長期運用や、カメラやセンサー類との組み合わせなど、さらなる実証がどのように進むのかが注目されます。深海ロボットの進化は、海の見え方そのものを静かに変えていくかもしれません。
Reference(s):
China develops robot able to withstand 10,000-meter deep-sea pressure
cgtn.com








