北京で軍事パレードへ 80年の節目を取材する国際メディアの視線 video poster
中国・北京で、来月予定されている大規模な軍事パレードを前に、世界各国から国際メディアの記者たちが続々と集まっています。中国人民の抗日戦争と第二次世界大戦終結から80年という節目をどう伝えるのかが、国際ニュースの新たな焦点になりつつあります。
北京に集結する国際メディア
2025年12月現在、北京では来月の軍事パレードに向けた準備が進み、それに合わせて多くの海外メディアが現地入りしています。テレビ局、新聞社、オンラインメディアなど、さまざまな媒体の記者が、歴史的な節目を取材しようとしています。
現地では、中国の国際放送局CGTNの記者・陳怡琳(Chen Yilin)さんが、訪問中のジャーナリストたちにインタビューし、何を見たいのか、どこに注目しているのかを聞き出そうとしています。国際メディア同士が互いの視点を知ろうとする姿そのものが、このイベントの注目度の高さを物語っています。
軍事パレードが示す「勝利80周年」の意味
今回の軍事パレードは、中国人民の抗日戦争の勝利と、第二次世界大戦(World War II)の終結から80年を記念する位置づけです。中国では、日本の侵略に対抗した戦いを「中国人民の抗日戦争」と呼び、その勝利を歴史上の大きな転換点として位置づけています。
軍事パレードという形で節目を祝うことには、国内外に向けて次のようなメッセージを発信する狙いがあると考えられます。
- 歴史を忘れず、戦争の記憶を次世代に伝えるという意思
- 国家防衛の体制や軍の近代化の姿を示すこと
- 地域と世界の安定に貢献していく姿勢をアピールすること
「中国人民の抗日戦争」をどう捉えるか
日本では主に「日中戦争」や「太平洋戦争」として語られる時期の出来事を、中国では「中国人民の抗日戦争」として記憶しています。呼び名が違えば、強調されるポイントも変わります。
今回の80周年行事は、中国の人々がどのような言葉で歴史を語り、どの場面に光を当てているのかを知る貴重な機会でもあります。国際メディアの報道を通じて、同じ歴史が国や地域によって異なる物語として共有されていることが、改めて浮かび上がるかもしれません。
海外記者が注目しそうなポイント
CGTNのインタビューに応じる海外ジャーナリストたちが何に期待しているのか、詳細は今後の報道で明らかになっていきます。ただ、一般に国際メディアがこうした軍事パレードで注目しがちなポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 行進する部隊の構成や装備など、中国軍の現在の姿
- 戦争の犠牲者を追悼するセレモニーや平和を訴えるメッセージ
- 各国の代表の出席状況や、中国が国際社会に発する政治的・外交的シグナル
こうした要素をどのように切り取り、どの角度から世界の視聴者・読者に伝えるのかは、各メディアの価値観や編集方針を映し出す鏡にもなります。
日本の読者が押さえておきたい3つの視点
戦争の記憶をめぐる議論は、日本にとっても避けて通れないテーマです。中国人民の抗日戦争の勝利から80年という節目を伝える今回のパレードは、日本の私たちにとっても次のような問いを投げかけています。
- 歴史認識の視点:中国ではどのような言葉と映像で戦争が語られているのか。日本国内の語り方とどこが同じで、どこが違うのか。
- 安全保障の視点:軍事パレードの演出やメッセージから、中国がどのような安全保障観や役割意識を示そうとしているのか。
- 市民社会の視点:中国の若い世代や市民は、この80周年をどう受け止めているのか。国際メディアはその声をどこまで伝えられるのか。
「軍事」を超えて、歴史と未来を考えるきっかけに
軍事パレードというと、どうしても力の誇示というイメージが先行しがちです。しかし、今回のように戦争終結と勝利から80年という節目に合わせて行われるイベントは、過去の犠牲をどう記憶し、未来の平和をどう築いていくのかを考える場にもなり得ます。
2025年12月の時点で、北京にはすでに多くの国際メディアが集まり、来月のパレードに向けた準備を追いかけています。私たちも、日本語で読める国際ニュースや各国メディアの報道を丁寧に追うことで、中国だけでなく、自国の歴史との向き合い方や、東アジアの平和のあり方について考えるヒントを得られるのではないでしょうか。
Reference(s):
International media converge on Beijing for China military parade
cgtn.com








