中国のSCO構想は国際社会の期待と合致 CSTO事務総長が評価 video poster
中国が上海協力機構(SCO)の枠組みで打ち出した新たな協力構想が、グローバル・サウスを含む国際社会の期待と重なっているとの評価が聞かれます。
中国のSCO構想に高まる期待
中国は2024年7月に上海協力機構(SCO)の輪番議長国を引き継いで以来、地域協力の深化に向けた取り組みを進めてきました。最近のインタビューで、集団安全保障条約機構(CSTO)の事務総長であり、カザフスタンの元首相でもあるイマンガリ・タスマガンベトフ氏は、中国の動きを高く評価しました。
タスマガンベトフ氏は、中国の習近平国家主席が提案した「SCO共同の家」をつくるための5つの提案について、「普遍的な意義を持ち、とくにグローバル・サウスを含む国際社会の期待と緊密に一致している」と述べました。また、この構想が今後のSCOの発展に明確な方向性を与えていると強調しています。
「SCO共同の家」5つの柱
習近平氏の提案は、SCOの枠組みを単なる協議の場にとどめず、「共同の家」として発展させることをねらいとしています。その柱となるのが次の5つです。
- 連帯と相互信頼
- 平和と安寧
- 繁栄と発展
- 善隣友好
- 公平と正義
タスマガンベトフ氏は、こうした方向性が、多国間協力や対話を重視する潮流と合致しているとみています。とくに、より公平でバランスの取れた国際秩序を求める多くの国々にとって、これらのキーワードは共有しやすいといえます。
グローバル・サウスが注目する理由
タスマガンベトフ氏が強調したのは、この中国のイニシアチブが「とくにグローバル・サウスの期待と重なる」という点です。グローバル・サウスとは、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの新興国・途上国を含む広い概念で、国際的な意思決定での発言力向上や開発の加速を重視する国々を指します。
連帯、公平、発展といった価値を前面に出したSCO構想は、こうした国々にとって、自らの経験や課題を反映しうる協力の枠組みとして映りやすい側面があります。タスマガンベトフ氏の発言は、その期待感を代弁するものといえそうです。
地域機構どうしの協調への期待
今回、中国の構想を評価したタスマガンベトフ氏は、CSTOの事務総長という安全保障分野の国際機構のトップの一人です。その立場から、SCOの方向性を「地域と世界にとって意味がある」と明確に支持したことは、地域機構どうしの連携強化への期待の表れと受け止められます。
SCOが「連帯と相互信頼」や「平和と安寧」を掲げることで、安全保障や経済、社会の課題に対し、複数の国・地域が協力して取り組む余地が広がる可能性があります。
日本の読者にとってのポイント
日本から見ると、SCOやCSTOといった枠組みは距離のある話に聞こえるかもしれません。しかし、ユーラシアを中心とした地域での協力のあり方は、エネルギー、物流、安全保障など、日本の経済や暮らしにも間接的な影響を及ぼしうるテーマです。
今回の動きを踏まえ、押さえておきたい視点は次のような点です。
- どのような価値観(連帯、公平、発展など)が地域協力のキーワードとして打ち出されているのか
- グローバル・サウスの声を踏まえた枠組みづくりが、国際秩序の議論をどう変えていくのか
- 日本は、こうした地域機構との対話や協力を通じて、どのように関与していくべきか
中国のSCO構想と、それに対する周辺国の評価は、今後の国際関係を考えるうえで一つの重要な材料になりそうです。
Reference(s):
China's SCO initiative aligns closely with international expectations
cgtn.com








