中国がBRICS協力強化を表明 「BRICSプラス」で公正な世界経済めざす video poster
新興国を中心とする国際枠組み「BRICS」の首脳会議がオンライン形式で開かれ、中国の習近平国家主席が多国間主義と公正な世界経済の実現に向けた協力強化を呼びかけました。翌日の中国外交部の会見では、「BRICSプラス」協力を通じて包摂的な世界経済づくりに貢献していく姿勢が改めて示されています。
オンラインBRICS首脳会議で示されたメッセージ
中国の習近平国家主席は、北京からオンラインで開かれたBRICS首脳会議に参加し、各国首脳に向けて発言しました。会議はバーチャル形式で行われ、国際ニュースとしても注目されています。
習主席は演説の中で、BRICS各国に対し次の点を強調しました。
- 多国間主義を共同で擁護すること
- 世界貿易機関(WTO)を中核とする多角的貿易体制を守ること
- BRICS内部の協力をさらに深めること
一国主導ではなく、多国間のルールと対話を重視する姿勢を前面に出した内容であり、国際経済や貿易の安定を重視するメッセージだと言えます。
中国外交部「合意を実行し、『BRICSプラス』を前に進める」
会議の翌日、火曜日の記者会見で、中国外交部のリン・ジエン報道官は、今回のバーチャル首脳会議について説明しました。
リン報道官は、中国は各国と協力し、首脳会議で得られたコンセンサス(合意内容)を着実に実行していく考えを示しました。また、既存の枠組みを超えた「BRICSプラス」協力を共同で推進し、次のような国際秩序づくりに貢献していくと述べています。
- 平等で秩序ある世界
- より包摂的(インクルーシブ)な世界経済
「包摂的」とは、限られた国だけでなく、より多くの国や地域、さまざまな層の人々に成長の利益が及ぶ状態を指します。中国は、BRICS協力を通じてそうした世界経済を目指す姿勢を強調しています。
「BRICSプラス」とは?
BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどから成る新興国を中心とした枠組みとして知られています。「BRICSプラス」は、こうした既存のメンバーに加えて、より多くの国や地域との対話や連携を広げていく方向性を指す概念とされています。
リン報道官の発言は、BRICS内部の結束にとどまらず、より広いパートナーとの協力を視野に入れていることを示していると言えます。
なぜBRICS協力の強化が注目されるのか
今回の中国のメッセージは、単なる首脳会議の発言にとどまらず、今後の国際秩序や世界経済のあり方に関わるテーマを含んでいます。特に次のような点で注目されています。
- 多国間主義の再確認:世界情勢が揺れる中、国際ルールと対話を軸にした多国間主義を改めて打ち出したこと。
- 貿易体制の安定:WTOを中心とする多角的貿易体制を守ると明言したことにより、国際貿易の予見可能性や安定性を重視している姿勢が示されたこと。
- 新興国の発言力:BRICSや「BRICSプラス」を通じて、新興国や発展途上国の声を国際社会に反映させようとする動きが続いていること。
従来、国際経済ルールづくりは主要な先進国が中心となることが多かったなかで、BRICSは別の視点や優先課題を打ち出す場にもなっています。中国が多国間主義と包摂的な成長を強調することは、そうした流れの一部として位置づけられます。
今後の焦点:合意はどこまで具体化するか
今後、国際社会や市場関係者が注目するのは、今回の首脳会議で確認されたコンセンサスが、どこまで具体的な政策やプロジェクトとして形になるかという点です。たとえば、次のような分野が焦点になりそうです。
- BRICS諸国間の貿易・投資の拡大
- インフラやデジタル経済、グリーン成長など、新たな協力分野
- 「BRICSプラス」を通じた他の国や地域との連携の広がり
- WTOをはじめとする既存の多国間枠組みとの関係づくり
中国が打ち出した「平等で秩序ある世界」と「包摂的な世界経済」というキーワードは、今後のBRICS協力の方向性を示すものとして、国際ニュースの文脈でも繰り返し取り上げられていきそうです。
国際経済の構図が変化するなかで、BRICSや「BRICSプラス」がどのような役割を果たしていくのか。日本を含む世界の読者にとっても、今後の動きから目が離せないテーマとなっています。
Reference(s):
China pledges to advance BRICS cooperation for global equity
cgtn.com








