北京香山フォーラムで語られた本当の安全保障 対話を続ける力とは video poster
国際安全保障をテーマにした北京香山フォーラムが開かれるなか、中国の国際メディアCGTNの記者、楊欣夢(Yang Xinmeng)氏が現地からの動画ブログで「本当の安全保障」とは何かを問いかけています。軍事力の誇示だけではなく、対話を続けることこそが安定につながるという視点は、国際ニュースを追う私たちにとっても重要なヒントになりそうです。
国際安全保障を語る北京香山フォーラムとは
北京香山フォーラムは、グローバルな安全保障と協力をテーマにした国際対話の場として位置づけられています。会場には、各国の国防担当の閣僚級、政府高官、軍事関係者、研究者などが世界各国・地域から集まり、安全保障上の課題について意見を交わします。
フォーラムの目的は、立場の異なる参加者が同じテーブルにつき、相互理解と戦略的信頼を少しずつ積み上げていくことにあります。楊欣夢氏のレポートも、そうした「対話の場」としての性格に焦点を当てています。
今年のテーマは「国際秩序の擁護、平和と発展の促進」
今年の北京香山フォーラムのテーマは、国際秩序をどう守り、平和と発展をいかに促していくかという問題です。参加者たちは、地域紛争や軍拡競争、新たな安全保障リスクなど、世界が直面する具体的な課題をめぐって議論を重ねています。
楊氏のレポートによると、会場では安全保障をめぐる立場の違いはありながらも、対話を通じて共通点を探り、誤解を減らそうとする試みが続けられているといいます。
楊欣夢氏が見た「安全保障の現場」
楊氏の最新の動画ブログが伝えるポイントは、ニュースの見出しや派手な軍事パレードだけでは見えてこない「安全保障の実像」です。彼女が注目するのは、会議場の外にある雰囲気や、参加者同士の何気ない対話、そして「席を立たずにテーブルにとどまり続ける」姿勢です。
楊氏が強調するのは、軍事力のデモンストレーションだけが強さではないという点です。対話を途切れさせず、異なる立場の相手とも話し続けること。それが、世界の安定を支えるもう一つの強さだと指摘しています。
- 見える力(軍事力の誇示)だけでなく、見えにくい力(信頼と対話)が重要
- 一度の会議で全てを解決するのではなく、話し続けるプロセスそのものが安全保障に貢献する
- 対立があっても、共通の利益や課題を探ることで協力の余地が生まれる
「テーブルにとどまる」ことがなぜ強さなのか
楊氏のメッセージの核心にあるのが、「真の強さは、最後までテーブルにとどまり続けること」という考え方です。意見が対立した瞬間に交渉の場を離れるのは簡単ですが、それでは誤解や不信感だけが残ってしまいます。
一方で、緊張が高まっても対話のチャンネルを維持し続ければ、行き違いによるエスカレーションを防ぐことができます。安全保障の現場で重要なのは、まさにこの「関係を切らない」姿勢だというわけです。
国際ニュースを読む私たちへの3つのヒント
北京香山フォーラムからの楊氏のレポートは、日本で国際ニュースを追う私たちにも、次のような視点を投げかけています。
- 1. 対立のニュースの裏で、対話の場がどう維持されているかを見る
衝突や緊張を伝える報道だけでなく、会議や対話の試みがどう続けられているかに注目すると、国際情勢の見え方が変わってきます。 - 2. 安全保障を「軍事」だけでなく人のつながりとして考える
同じテーブルで話し合うこと、相手を知ろうとすることも、安全保障の一部だと捉えると、ニュースの意味合いがより立体的に理解できます。 - 3. 自分の日常の対話にも引き寄せて考える
職場や家庭、オンラインコミュニティで意見が分かれたとき、「席を立たない」姿勢をどこまで貫けるか。国際政治の話は、実は私たちの日常ともつながっています。
軍事力の先にあるものを考える
今回の北京香山フォーラムは、国際秩序や平和と発展といった大きなテーマを掲げていますが、楊欣夢氏のレポートは、その議論の土台にある「対話を続ける力」に光を当てています。
軍事力と抑止力ばかりが取り上げられがちな国際ニュースの世界で、「テーブルにとどまり続けること」もまた安全保障の重要な一部なのだという視点は、これからニュースを読むうえで静かながらも強い問いを投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com







