王毅外相「中国と韓国は離れられない隣国」北京で中韓外相会談 video poster
中国の王毅外相と韓国(大韓民国、ROK)の趙炯外相が北京で会談し、両国は「離れることのできない隣国」だとして、善隣友好と互恵協力を一段と強めていく姿勢を示しました。
「離れられない隣国」中韓外相が関係強化を確認
北京で行われた会談で、王毅外相は中国と韓国(ROK)について、分かちがたい隣国だと強調しました。そのうえで、両国は善隣友好の方向性を堅持し、互恵とウィンウィン(双方に利益のある)成果を追求し、本当の意味での戦略的協力パートナーになるべきだと呼びかけました。
王外相の発言には、地理的にも経済的にも結びつきの強い両国関係を、対立ではなく協力の方向に安定させたいという意図がにじんでいます。
韓国側「中国との関係を重視」 APECを交流拡大の場に
これに対し、韓国の趙炯外相は、韓国が中国との関係を非常に重視していると述べました。そのうえで、10月下旬に韓国での開催が予定されていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の場を通じて、中国との交流をさらに深めていく考えを示しました。
多国間の経済協力の枠組みであるAPECは、地域のサプライチェーンやデジタル経済など、各国・各地域の利害が交わるテーマを議論する場です。韓国としては、自国開催の会合を活用し、中国との対話と協力の糸口を増やしたい思惑がうかがえます。
なぜいま中韓関係が注目されるのか
今回の外相会談で交わされたメッセージは、東アジアの安定や経済の先行きを考えるうえでも無視できません。中国と韓国の関係が安定することは、次のような影響を持つ可能性があります。
- 経済面では、貿易や投資を通じてサプライチェーンの混乱を抑え、企業の不確実性を和らげる効果が期待されます。
- 安全保障面では、対話のチャンネルを維持することで、地域の緊張が高まった際の安全弁として働く可能性があります。
- 多国間協力の場では、APECなどを通じて、気候変動やデジタルルールづくりといった共通課題への協調を探る余地が広がります。
一方で、経済安全保障や先端技術をめぐる各国の利害は複雑で、両国が掲げる互恵とウィンウィンをどこまで具体化できるかは、これからの試金石となります。
今後の焦点は「言葉をどう行動に移すか」
王毅外相が示した善隣友好と互恵・ウィンウィン、そして韓国側の関係重視というメッセージは、いずれも前向きなシグナルです。ただし、関係強化は一度の会談で完結するものではなく、継続的な対話と具体的な協力の積み重ねが欠かせません。
今後のポイントとして、次のような点が注目されます。
- 経済・通商分野で、両国がどのような協力プロジェクトや対話メカニズムを打ち出すか
- APECなどの国際会議の場で、中国と韓国がどの程度歩調を合わせてメッセージを発信するか
- 相互の世論を意識しつつ、どこまで戦略的協力パートナーという言葉を現実の政策に落とし込めるか
中国と韓国が「離れられない隣国」として、対立ではなく協力を選び取れるのか。今回の外相会談は、その方向性を占う一つの節目として位置づけられそうです。
Reference(s):
cgtn.com








