北京女性会議から30年 世界の指導者が女性の権利への決意を再確認 video poster
1995年に北京で開かれた国連の世界女性会議から30年。2025年、世界の指導者たちがこの節目を記念し、女性と女の子のエンパワーメント(力を引き出すこと)に改めて取り組むと誓いました。なぜ、この会議はいまも世界のジェンダー平等議論の出発点であり続けているのでしょうか。
北京世界女性会議とは?30年後のいま振り返る
北京世界女性会議は、1995年に北京で開かれた国連主催の女性に関する会議で、世界各地から多くの関係者が集まりました。世界の女性の権利を前進させるうえで、画期的な出来事とされています。
国連事務総長は、この北京での会議について、女性の権利に関するこれまでで最も野心的な世界的な政治的約束だと評価しています。今回の30周年の場でも、その評価が繰り返し強調されました。
世界の指導者が示した「再コミットメント」
30周年の場で、各国の指導者たちは、女性と女の子の力を高めることに改めてコミットすると表明しました。単に過去の会議をたたえるだけでなく、約束を今の現実に合わせて更新するねらいがあります。
とくに、次のような分野で取り組みを強める姿勢が示されています。
- 女の子を含むすべての子どもが学び続けられる教育環境づくり
- 職場や政治の場での意思決定に、女性が参画しやすくするための制度づくり
- あらゆる形の暴力や差別から、女性と女の子を守る仕組みの強化
こうした方向性は、女性と女の子のエンパワーメントが、社会全体の安定や成長にもつながるという認識を反映しています。
それでも「まだやるべきことが多い」とされる理由
一方で、関係者からは「まだやるべきことが多い」という認識も共有されています。北京会議から30年がたっても、世界の多くの地域で、女性と女の子はさまざまな壁に直面しているためです。
たとえば、次のようなギャップが指摘されています。
- 法律や国際的な約束は整ってきたものの、現場の運用や文化が変わりきっていない
- 教育や仕事の機会が広がる一方で、賃金格差や無償ケア労働の偏りが残っている
- 紛争や人道危機の場で、女性と女の子が特に大きなリスクにさらされている
こうした現実とのギャップを埋めなければ、「最も野心的な政治的約束」は十分に実を結んだとは言えない──その危機感が、今回の30周年に込められています。
日本とアジアの読者にとっての意味
日本やアジアでも、ジェンダー平等や女性のリーダーシップをめぐる議論が続いています。北京会議から30年を振り返ることは、自分たちの社会では何が進み、何が進んでいないのかを見直すきっかけにもなります。
たとえば、
- 身の回りの職場や学校で、意思決定の場にどれだけ女性がいるか
- 育児や介護、家事の負担が、家庭内でどのように分担されているか
- SNSやオンライン空間で、女性や女の子が安心して発信できているか
といった問いを、自分自身の生活に引き寄せて考えてみることができます。
「北京からの30年」を次の30年につなげるには
2025年という節目に、世界の指導者が改めて約束を確認したことは、女性の権利とジェンダー平等が、依然として国際社会の重要な優先課題であることを示しています。
これからの30年をより良いものにするためには、国や国際機関の取り組みだけでなく、企業、地域社会、一人ひとりが日常の場面で小さな変化を積み重ねていくことが欠かせません。
北京で交わされた「最も野心的な約束」を、次の世代にとっての「あたり前の現実」に変えられるかどうか。今回の30周年は、その問いを世界中の人びとに投げかけています。
Reference(s):
World leaders mark 30 years since Beijing World Conference on Women
cgtn.com








