米国大豆が売れない?関税で積み上がる豊作と農家の苦悩 video poster
米国の大豆産地では、2025年の収穫シーズンが豊作となる一方で、関税の影響で売り先を失った農家の大豆がサイロに積み上がっています。この国際ニュースは、貿易政策が現場の農家と世界の大豆市場にどんな影響を与えているのかを示す象徴的な出来事です。
豊作なのに売れない米国の大豆
米国のいわゆる大豆ベルトでは、まさに収穫のピークを迎えています。本来なら輸出契約が次々と成立し、収穫した大豆が世界各地へと出ていく時期です。しかし、多くの農家は「買い手がいない」と訴えています。
行き場を失った大豆は、農場近くのサイロや倉庫に保管されたままです。収穫量自体は大きいのに、現金収入に結びつかないという、農家にとって厳しい状況が続いています。
関税が変えた世界の大豆取引
背景には、貿易戦争と呼ばれる関税の応酬があります。米国産大豆には追加の関税がかかり、世界市場での価格が相対的に高くなりました。その結果、米国の大豆は国際市場での競争力を失いつつあります。
大豆を輸入する側の国や企業は、より安い調達先を求めて、南米など別の供給地へとシフトしています。買い手が別の地域に流れたことで、米国の大豆は売れ残り、サイロに山積みになっているのです。
アルゼンチンに集まる需要
そうした中で、アルゼンチンは自国の輸出税を一時的に停止しました。これまで大豆にかけていた26パーセントの輸出税を止めることで、アルゼンチン産の大豆はさらに割安になり、世界の需要が一気に集まっています。
関税や輸出税といった政策の違いが、そのまま「どの国の大豆が選ばれるか」を左右している構図です。米国の農家が在庫を抱える一方で、アルゼンチンの輸出業者には追い風が吹いています。
トランプ政権の支援と農家の声
こうした状況を受けて、米国のドナルド・トランプ大統領は、農家への財政支援を約束しています。収入減を一部補うための支援金は、短期的には農家の資金繰りを助ける狙いがあります。
しかし、多くの農家は「一時的な手当では問題は解決しない」と考えています。彼らが本当に望んでいるのは、かつて米国産大豆が世界市場をリードしていた頃のように、自由に輸出できる市場へのアクセスです。補助金ではなく「売れる環境」が必要だというのが農家の本音です。
私たちがこのニュースから考えたいこと
一国の関税政策や貿易摩擦が、遠く離れた農村のサイロの風景を変えてしまう――今回の米国の大豆をめぐるニュースは、そんな現実を映し出しています。
大豆という一つの作物を通じて見えてくるのは、政策の変化が生産者だけでなく、世界の食料供給にも影響しうるということです。国際ニュースを追いながら、「どのような貿易のあり方が望ましいのか」を考えるきっかけにしてみてもよいかもしれません。
この記事が気になったら、SNSで感想や気づきを共有してみてください。ハッシュタグの例: #米国大豆 #関税 #国際ニュース
Reference(s):
U.S. farmers harvest big, but tariffs leave their soybeans piling up
cgtn.com








