数字で読むガザの2年 子ども18,500人の犠牲と深まる飢餓 video poster
2023年10月7日にガザで始まった紛争からの2年間、現地は破壊、飢餓、そして喪失にさらされ続けています。本記事は、その2年を数字で振り返りながら、ガザで何が起きているのかを日本語で整理します。
ガザ紛争から2年、「数字で見る」被害
この2年間で、ガザについて伝えられている数字は次のような現実を示しています。
- 約18,500人の子どもが命を落とした
- 7万人以上が重度の栄養失調に苦しんでいる
- 数十万人が家を追われ、その多くが複数回の避難を強いられている
- 病院が崩壊し、医療体制が成り立たなくなっている
- 清潔な水が不足し、街区そのものが記憶の中にしか残らない地域もある
いずれも、単なる統計ではなく、そこで暮らしてきた人々の生活と未来が形を変えてしまったことを物語る数字です。
18,500人の子どもが失われたという重さ
この2年間で、ガザでは約18,500人の子どもが命を落としたとされています。2年は約730日ですから、単純計算すると、毎日20人を超える子どもが命を失ってきたことになります。
日本の街に置き換えてみると、地域の学校や公園から子どもの姿が少しずつ消えていくような光景を想像せざるを得ません。数字として読むと一瞬で通り過ぎてしまいますが、その一人ひとりに家族がいて、名前があり、将来の夢があったはずです。
7万人超の重度栄養失調 見えにくい「静かな危機」
ガザでは、7万人を超える人々が重度の栄養失調に苦しんでいるとされています。重度の栄養失調は、ただ「お腹がすいている」という状態ではなく、適切な支援がなければ命に関わる危険な状態です。
飢餓が長期化すると何が起きるのか
長引く飢餓や栄養不足は、特に子どもたちの成長や学びに深刻な影響を与えます。
- 体が十分に成長できず、病気にかかりやすくなる
- 集中力が続かず、学ぶ機会をつかみにくくなる
- 心身のストレスが家族全体の負担となる
爆発音や銃声のように目に見えやすい暴力とは違い、飢餓と栄養失調は静かに、しかし確実に、人々の暮らしと未来を削り取っていきます。
数十万人が繰り返し避難 終わりの見えない移動
紛争が長引く中で、数十万人規模の人々が家を追われています。しかも一度避難して終わりではなく、「避難先が攻撃を受ける」「物資が届かない」といった理由から、何度も荷物をまとめて別の場所へ移動せざるを得ない人も少なくありません。
避難生活が長期化し、しかも何度も場所を移動することは、次のような影響をもたらします。
- 安定した住まいが持てず、プライバシーや安全が確保しにくい
- 子どもたちが学校に通えず、学びの機会を失う
- 家族や地域のつながりが分断され、心の支えが弱くなる
「とりあえず身を寄せる場所」はあっても、「いつか戻れる家」が見えないことが、ガザに暮らす人々の大きな不安となっています。
崩壊する病院と水インフラ 命を守る基盤の崩れ
ガザでは、病院が崩壊し、医療体制そのものが立ち行かなくなっていると伝えられています。ベッドや医薬品が足りないだけでなく、そもそも病院として機能できない施設も増えています。
清潔な水が不足していることも深刻です。水は飲み水としてだけでなく、手洗いや洗濯など、感染症を防ぐためにも欠かせません。安全な水が手に入らない状況では、けがや病気をしても十分な治療が受けられず、防げたはずの命が失われるリスクが高まります。
さらに、かつて人々が暮らしていた街区が破壊され、「記憶の中にしか存在しない場所」になってしまった地域もあります。地図からだけでなく、日常の風景からも故郷が消えていくことは、物理的な被害以上に大きな喪失感をもたらします。
数字の向こう側にいる人々を想像する
子ども18,500人の犠牲、7万人超の重度栄養失調、数十万人の避難、崩壊した病院と水インフラ――これらの数字は、ガザで暮らす人々の2年間を切り取った断片にすぎません。
国際ニュースを日本語で追う私たちにできるのは、まず「数字の向こう側にいる人」を想像することです。そこにいるのは、ニュースの見出しではなく、私たちと同じように日常を生きようとしていた人々です。
ガザで何が起きているのかを知り続けることは、遠く離れた場所に暮らす私たちが、この世界の一員としてできる小さな一歩でもあります。
Reference(s):
cgtn.com








